飛騨高山ツーリング【1】 箸が暴走するほど旨い鶏ちゃん

BMW G20 320d

金曜日の夜、仕事を放り投げると早々に自宅へ帰り、軽く夕食と入浴を済ませ荷物をBMWのトランクへ放り込む。大気が不安定だったせいか先ほどまで激しい雷雨に見舞われましたが、それも過ぎ去ったころ闇夜の中へBMWを走らせます。

今回は連休でもない週末に、珍しく一泊二日のちょっとしたツーリング。行き先は大好きな飛騨高山エリア。ゴールデンウィークのツーリングでも飛騨エリアは通過していますが、今回はそこが目的地。

前回同様、夜の首都高を駆け抜け中央自動車道を西へと向かうBMW。連休ではない金曜の深夜、当然のことながら交通量は少なく流れは順調。これなら距離を稼げるかと思いきや、前回同様またしても談合坂SAで睡魔に破れることに。

諏訪湖サービスエリア

談合坂SAで仮眠というより爆睡し、目覚ましをセットした訳でもないのに早朝に目が覚めるとは。ここから先の旅路が楽しみなのか、あるいは車内で寝るのがツライのか、前者であると自らに言い聞かせ本線に合流。

そして諏訪湖SAまで来たところで小休止。この時点で時計の針は午前6時半頃を指していて、気温は17℃ほど。朝日を浴びる諏訪湖を眺めながら、軽く体をほぐすためストレッチ。あまりに清々しい朝なので、心まで洗われそうな気がしてきます。

再び走り出したBMWは、岡谷JCTをそのまま直進し中央自動車道をトレース。と、ここまでは前回と同じルートですが、今回は中津川ICの手前、飯田山本ICで中央道に別れを告げることに。

国道153号を短く経由し、ここから先は国道256号を追いかけることにします。

ほぼクルマのいない国道256号を快適に走っていると、反対車線のスペースに軽自動車を停めなにかをしている不審者発見。こちらの車線にもスペースがあったのでBMWを停め降りてみると、そこは湧き水が出ている場所でどうやら水を汲むことができるみたい。その不審・・・その人は湧き水を汲んでいただけのようです。

その地元住民と思われる年配の方に聞いてみると、この湧き水は飲んでも平気だとか。えぇ、自己責任でね。せっかくなのでちょいと試しに飲んでみると、まろやかな感じがして思いのほか美味い水。自宅から持ってきた水筒がカラになったところなので、この湧き水を汲んでいくことにしましょう。腹を下さないかちょっと心配ですが・・・。

そのまま国道256号を気持ちよく流し、国道19号と重複する区間に位置する「道の駅 賤母(しずも)」に立ち寄り。妻と二人して賤母が読めず、なんて読むんだろう、聞いたことないねなんて話していたのですが、いざ道の駅に到着すると明らかに見覚えがあり、間違いなく過去にも来たことがありました。人間の記憶力っていい加減。

まだ昼食の時間には早いため食堂はモーニングメニューしかないうえに、そもそも腹も減っていません。しかしメニューを確認することだけは怠らず、いくつか旨そうなメニューがあることを確認。ドライブやツーリングの目的は、ただクルマを走らせるだけではありません。旅先で旨い物を食うことだって、重要な目的のひとつなのです。ここにも旨そうな物があることを確認し、いずれ食いに来ようと心に決め旅を続けます。

BMW G20 320d
BMW G20 320d

再び走り出したBMWは「道の駅 きりら坂下」、「道の駅 五木のやかた・かわうえ」と続けてピットイン。そんなことをしてるうちに時間が過ぎ、空腹を覚えるようになってきました。時計の針を確認すると午前10時半頃ですが、混雑した店が嫌いななので、そろそろなにか考えなくてはなりません。

そこで思い出したのが、ゴールデンウィークに「道の駅 加子母」に立ち寄ったとき、飛騨牛丼のチラシが貼ってあったこと。それを見て食いたいと思ったこと。そのときは食堂がお休みだったため食べることができず売店で弁当を買って食べたのですが、今日は営業してるはず。大好きな飛騨牛、気になって仕方ありません。ここからそう遠くないので、今から向かえばおそらく11時頃には到着できるはず。混雑が始まる前のちょうどいい時間です。

よし決まり!

安全運転で国道をぶっ飛ばし、道の駅 加子母に到着したのは予定通りの午前11時。そして予想通りに食堂は通常営業です。店内には先客が数組ほどいますが、空席だらけでガラガラ。昼食にはちょいと早いので、当然のことか。

適当に空いてる席につき、注文したのち暫し待ちます。

鶏ちゃん定食

そして目の前に運ばれてきたのは、熱々の鉄板に盛り付けられた恵那鶏けいちゃん定食。熱せられた鉄板の上で、ジュージューと旨そうな音色を奏で、マスク越しにもニンニクの香りが伝わってきます。

飛騨牛丼はどうしたって?細けぇこたぁいいんだよ。

結論から言えば大正解!これがすげぇ旨くて箸が進むのなんのって、もはや箸が暴走してるようなもの。結果的にこれが本日のご馳走となりました。

こいつぁドラ飯認定だ。

腹を満たし再び走り出したのはいいのですが、案の定あっという間に睡魔が襲ってきました。「道の駅 茶の里白川」がもう目の前なのですが、その手前で日陰を見つけそこへBMWを停車させます。抜けるような青空でドライブ日和なのはいいのですが、こうやって昼寝をしようとすると逆に恨めしい天気に思えることも。

この場合、邪魔にならず安全に停車できる日陰を見つけたら、迷うことなく停車することです。道の駅まで行ってそこで寝ようなんて思うと、日陰がどこにもないなんてこともザラですから。

暫しお昼寝タイムzzz

暫くすると猛烈な暑さで目が覚めました。あぁ、太陽が移動したから日陰がなくなったのか・・・。それでも眠気は解消したので旅を続けることに。

清流白川に沿って走る県道62号を行くBMW、飛騨高山エリアというか岐阜県の山中を流れる川は、どれも水がキレイで素晴らしい風景を提供してくれるのです。そんな風景の中をのんびり走り、「道の駅 清流白川クオーレの里」にピットイン。

ここは小さな道の駅ですが、すぐ裏に川が流れていてバーベキューや川遊びができるようになっています。しかし今は臨時休業のようで、お客の姿はありません。河原へ下りてみると、まぁ水のキレイなことキレイなこと。飲めそうなくらいキレイな水で、手で触れると冷たくて気持ちいい。

暫し時間を忘れ河原を散策。いいですねぇ、こういうのんびりとした時間ってのも。明らかに都会とは時間の流れが違います。

さて、再び走り出すわけですが、実は先ほど通過してしまった「お茶街道」なる看板が気になって仕方ありません。それなら行くしかないと、今来た道を引き返しお茶街道へとBMWのノーズを向けます。

お茶街道はその名の通り見渡す限りの茶畑を貫く・・・訳でもはなく、単なる快適路。確かに茶畑はあるようですが、イメージしていた風景とちょっと違うか?また、山を登るように道路が伸びていたので、開けた風景が見られるかとも思いましたが、それもない。期待外れな部分もありますが、交通量が少ないことは期待通り。後半はセンターラインがなくなり1.5車線になりますが、離合できないほどではないので気になるレベルではありません。

BMW G20 320d

時間的にもそろそろ今宵の宿へと向かわなくてはなりません。宿の所在地は高山市、ここからまだ数十キロの距離があります。国道41号をひたすらトレースすれば早いのですが、それでは面白くない。それに以前から一度走りたいコースがこの近くにあるのです。

国道256号を郡上方面へ向って走り「道の駅 和良」の少し手前を入っていくと、そこは「こもれびロード」と呼ばれる道。途中までは県道323号のようですが、そこから先は地図を開いても県道の番号が振られていません。よく分かりませんが、ひとつだけ言えることは走るには良い道だということ。

さらに北には八幡高山大規模林道が伸びていて、ここも一度走ってみたかった。予想通り交通量は少なく快適で、さすが税金の無駄使いと言われる大規模林道。

スーパー山林ハイウェイとでも呼ぶべき大規模林道は日本全国至る所に存在しますが、どれもこれも人里離れた山奥にあり交通量が非常に少ないことが特徴。どう考えても必要性に疑問符が付きますが、クルマを走らせることが好きな人にとっては魅力的なことも事実。せっかく税金を使って作られた道路なのですから、存分に使わせてもらいましょう。

そんな魅力的な大規模林道を駆け抜けたあとは、国道41号とトレースし淡々と今宵の宿へとBMWを走らせました。

ドライブDATA
【実走日】2022年05月28日(土)
【走行距離】504.4㎞
【ドラ飯】恵那鶏のけいちゃん定食(道の駅 加子母)