凄まじい猛暑が一段落した9月のある日。会津高原と呼ばれる南会津エリアへと、M340のステアリングを握り孤独のドライブ。西那須野塩原ICから南会津方面へと向かうつもりで国道400号へ出たのはいいが、今日は平日。そこでいきなり朝の渋滞にはまってしまい、自らの迂闊さを嘆くがもう遅い。
しかしその渋滞も長くは続かず、少し走るとクルマの流れは順調になってきました。国道400号は高度を上げ山の中へと向かって伸び塩原温泉を抜け、暫く走るとそこが会津高原と呼ばれるエリアです。会津高原は私の好きなエリアで何度も訪れているのです、主要なルートは地図などなくても走れてしまうほどに。
会津高原は蕎麦の産地でもあり、国道352号を走ると其処彼処に咲き乱れる蕎麦の花。新蕎麦にはまだ早いが、今から蕎麦の季節が楽しみですね。
どこまで走ってもクルマの少ない静かな会津高原。平日も週末も交通量に大差は無いようですが、ときおり大型ダンプの姿が見えるところは週末とは少し違うか。
国道を行くM340のウィンドウ越しに見えるのは蕎麦の花だけではありません。頭を垂れる稲穂もまた、金色の絨毯のよう。まだ稲刈りは始まっていないようですが、それも時間の問題でしょう。なんというか、稲穂が金色の絨毯を作っているところを見かけると、もうそんな季節なのかと感じます。
国道401号で新鳥居峠を越え昭和村へ向かうルートを選択、途中から離合困難な狭隘路に。こんなところ対向車なんざこねぇ、とタカをくくっていたが数台の対向車の姿を見かけることに。オマケに途中から中型トラックの先行車両がノロノロと。
つづら折りのヘアピンを切り返しながら進むトラック、そんなでけぇクルマでこんな狭ぇとこ入ってくんな・・・。そう心の中でぼやかずにはいられません。迂回してでも広い道へ行けばいいものを・・。おまけに広いところへ出ても進路を譲る気配なし。たいがいのトラックはこのような状況では後続車に針路を譲ってくれるものですが、一部のこういうドライバーがイメージを悪くするのでしょう。かつて自分もトラックを転がしていた身から、残念に思います。仮にも天下の公道を職場とするプロドライバー、もう少し周囲に気を配れないものか・・。
狭っ苦しい峠を越えてすぐのところに、「道の駅からむし織の里しょうわ」があるのでそこへ向かいます。今日の昼のドラめしはここで食うつもりでいたので、電光石火のステアリング捌きでM340を駐車場に滑り込ませます。
このとき選んだメニューは、からむしラーメン。どんな味だかまるで分からないが話のネタと思ってオーダーしたところ、想像のはるか上をいく旨さに驚愕。良く分からないメニューでも、チャレンジしてみることは大事。事前の情報なく旨いものを見つけたときの喜びは、なにものにも代えがたいものなのです。
ここは週末に来ても非常に静かな道の駅。いつものことか、たまたまか。平日である今日は輪を掛けて人の気配がありません。そのほうが食事処がすいていて良いというもの。そう思って行ってみると、すいているどころか他の客が一人もいません。そろそろ昼食の時間なのに・・・。
得体が知れないと思った「からむしラーメン」が思いのほか旨く、満足したところで再びBMWのステアリングを握り走り出すことに。ここから更に北上するわけですが、お気に入りの県道32号をトレース。過去に何度も走った県道32号は交通量が非常に少なく快適なので、特に好んで走ることが多いのです。
自然に囲まれクルマの姿がない静かな県道を爆走するBMW。クルマと対話するとでも言うのだろうか、ステアリング・ブレーキ・アクセルを丁寧に操作していくと、BMWの言う駆け抜ける歓びが何を指すのか分かってくる。そしてやってきたのは、道の駅尾瀬街道みしま宿。
道の駅から歩いてすぐのところに、秘境列車として有名な只見線のビューポイントがあります。そのことは以前から知っていたのですが、今回初めて行ってみることに。首からカメラを提げ、意を決して登山道のような階段を登っていく。どこまで行くのか不安もありましたが、わずか10秒で到着。
木に覆われて見えなかっただけで、すぐのところにビューポイントがあったようです。更に奥へ行けば他にもあるのですが、私としてはこれで満足。写真だけ撮ってすぐ撤収。
道の駅尾瀬街道みしま宿から只見川を越え、国道400号を北上。このコースは今まで一度も走ったことが・・。
あれ?
初めて走る道のつもりが明らかに見覚えがある景色。それがいつだったか思い出せませんが、間違いありません。仕事やプライベートでいろいろな場所を走ってきたので覚えていない道も多く、時々このようなことがあるのです。が、ろくに覚えていないということは、初めてと同じこと。
国道は峠を越えるべく高度を上げていく。途中で狭隘路になる場面もあったが対向車が来る気配などなく、不安など微塵も感じることなく無事に通過。峠を越えたところでクルマから降りてみると、なんとまぁ涼しいことか。その気温から自分のいる場所が、標高が高いのだということを再認識させられます。
磐越自動車道とそれに平行するよう伸びる国道49号、それらを越えてさらに北上。阿賀川沿いを走っているとき、工事で迂回を余儀なくされたのですが、なんだかよく分からない山の中へ放り出されてしまうことに。狭い山道をクネクネ走ったいるうちに、完全に居場所が分からなくなってしまう始末。
まぁでも、たまには道に迷うことも悪くはないか。なんだかちょっとした冒険のようで、楽しかったことも事実。どうにか予定のルートに復帰したBMWは、そのまま無事に喜多方市街へと消えていきます。
買い物をしようと喜多方市街まで行ったのですが、その交通量の少なさに驚くばかり。週末と比べ明らかにクルマの姿がない、少なすぎるほど。走りやすくていいのですが、なんだか活気がなく感じてちょと寂しい。
とりあえず適当に買い物を済ませたあとは帰るだけ。近くのインターから磐越道に飛び乗り、そこから先はクルーズコントロールで楽ちんドライブ。帰りの道すがら、安積PAで夜のドラめしとして食ったから揚げ定食はなかなか旨かった♪