梅雨はいったいどこへ行ってしまったのだろうか。雨が降るより猛暑が続き、気の早い夏が順番を間違えて来てしまったようだ。こんなときはどうすればいい?クルマの中だって、エアコンを使ったところで暑いものは暑い。うだるような暑さである。
それなら涼しいところへ行けばいいのですよ。
涼しいと言ってもエアコンの効いた室内ではなく、いわゆる避暑地と呼ばれるところ。そうと決まれば、どこか標高の高いところへドライブに行こう。そして気が付くとBMWのステアリングを握り、中央自動車道を爆走していたのであります。しかしもう少し早く出発すれば良かったと、すぐに後悔しきり。
中央自動車道は2車線区間が多いためか、渋滞や事故が多発し巻き込まれることが珍しくない。この日も事故こそなかったものの、やはり渋滞には巻き込まれてしまったのです。



須玉ICで中央道を降りて国道141号を北へと走り、小休止のため「道の駅南きよさと」へと向かいます。清里高原はいわゆる避暑地であるため、関東平野部より気温が低いはず。道の駅は清里高原よりも少し標高が低いところにあるのですが、それでも十分に涼し・・くない。
クルマを降りると頭がクラクラするほど強烈な日差しがお出迎え。想定外に強烈な日差しに参りますが、日陰に避難すると一変。そこに吹く風は湿気がなく爽やかで、関東平野とは別世界。この風は本当に気持ちがよく、このまま昼寝でもしたくなるほど。
そんなとき目に付いたのが、信玄ソフトの文字。そうだ、以前に来たときにも買った記憶がある。その記憶が正しければ、こいつは旨いはず。思い出したら。また欲しくなってきましたよ。それなら確認のためにも、もう一度試してみなくてはなりません。
そして記憶に間違いがなかったことを確認。涼しい木陰で味わう「信玄ソフト」の旨いこと旨いこと。ソフトクリームに黒蜜ときな粉をトッピング、山梨名物の信玄餅を彷彿とさせるその味は、新たな山梨名物となること請けあいですな。




中央自動車道で渋滞に付き合わされたため、道の駅に到着したときは午前10時を過ぎていました。本当はもっと早く到着し、さらに先へ行くつもりだったんですが、まぁ仕方ない。日陰で爽やかな風に吹かれているうちに、じょじょに空腹を感じ始める俺。レストランの開店は11時からとのことなので、今からならそれほど待つ必要はありません。それならばと、ここで昼のドラめしを食っていくことにしました。
そして開店と同時にレストランにGO!他にも数組のお客がいましたが、店内は十分な広さがあります。しかもワンちゃん同伴で食事ができるようでリードを結ぶ金具が各テーブルにあり、実際にワンちゃん連れの人もいました。公共の場所にワンちゃんを連れてくる人は躾けもできているようで、無駄に吠えるようなこともなく気になりませんでした。
メニューはパスタとカレーがメイン。その中から選んだのはキーマカレー、サラダ、ポテトフライなど。サラダはSサイズにしたのですが十分すぎるボリュームで、妻と二人で食べるにはちょっと多かったくらい。キーマカレーも奇をてらうことなく無難な味でしたが、なぜかまた食いたいと思ったのです。シンプルさの中にクセになる旨味のようなものがあったのか・・。








想定外に道の駅でのんびりしてしまいましたが、厳しい日差しに負けずBMWのステアリングを握り走り出します。国道141号をさらに北上し、県道480号を経由して国道299号へ。
国道141号はぼちぼちの交通量でしたが、県道480号へ折れると一気にクルマの姿が見えなくなりました。ぶっ飛ばすような走りをする訳ではなくても、前を塞ぐクルマがいないのはとても快適。
ほぼクルマの来ない県道は晴れ渡る空の下、緑溢れる木々の間を縫うように伸びていく。広い場所を見つけクルマから降りてみると、気持ちの良い風が吹いている。どうやら猛暑を逃れるため、標高のあるところを選んだことは正しかったようです。
そして国道299号を白樺湖方面へ行くのですが、はっきり言って舗装が良くない。おまけにタイトなコーナーが多く、窮屈なだけで楽しくもない。すっかり忘れてましたが、以前もここを走ったことがありました。そのときの記憶を掘り起こすと、やはり路面の凹凸に辟易したことを思い出しました。
ん~、もうここは走りたくないな。
その後、ビーナスラインを経由して辿り着いたのは女神湖。このエリアで有名なのは白樺湖ですが、そこから少し北へ行ったところにありマイナーであるためか人が少ない。そしてこの人の少なさがいいのです。人混みが嫌いな私にとって、メジャーな白樺湖よりマイナーな女神湖。
ここ女神湖の標高は約1,500mほど。ただでさえ涼しいうえに、湖から吹いてくる風は湖面で冷やされ半袖シャツ一枚だと冷たく感じるほど。標高が100m上がると気温が0.6℃下がるそうなので、単純計算で東京より9℃近く気温が低いことになりますね。避暑地として有名な軽井沢の標高が約1,000mなので、それより高く涼しいということ。
湖畔の駐車場にクルマを停め周囲を散策。歩き続けると流石に多少の汗はかきますが、吹く風は湿気がないため肌に心地よい。以前この近くで食事をしたとき、エアコンがなかったことが印象に残っています。そしてその必要がないことも。





女神湖を後にしたBMWが向かった先は、更なる高地。ここから山越えで佐久方面へ抜ける、蓼科スカイラインを行くことにします。ただでさえ標高の高い女神湖から、さらにぐんぐんと高度を稼ぐように上り続ける蓼科スカイライン。その道は決して良いとは言えず、狭く九十九折りで窮屈な峠越え。
しかし最高地点である大河原峠は標高が2,000m超。ここでの気温は15.5℃しかなく、風が吹くと涼しいを通り越してちょっと肌寒いくらい。このまま日が落ちれば、Tシャツ一枚では本気で寒くなると思われ。
大河原峠はここから登山に行く人のためか駐車場とトイレがあるので、狭隘の峠を登ってきて一息つくのにちょうど良い。そして道路の様子もここから一変し、走りやすくなるのです。たぶん登山の人はこちら側から登ってくるのでしょう。
峠を境に走りやすくなった蓼科スカイラインを爆走していると、いきなり視界に飛び込んでくるのは巨大なパラボラアンテナ。なんでも小惑星探査機などへの指令送信、探査機からのデータ受信などをしているとのこと。
地球から気の遠くなるほど離れた探査機との交信は、こんなにも巨大なアンテナが必要なんですね。解説によるとアンテナの総重量は約2,200tもあるそうです。ガンダムの重量が設定によると43.4tらしいので、ガンダム50機分以上の重さですね。ガンダムの重さが適正がどうかはともかく。
山を越え佐久の町へ出たあとは佐久南ICから高速道路へと入り、そのまま帰路につきます。途中、佐久平PAで夜のドラめしとして食った、浅間火山ラーメンは辛口で旨かったことを記しておきます。

【走行距離】501.9km
【ドラめし】キーマカレー(道の駅南きよさと)
【ドラめし】浅間火山ラーメン(上信越自動車道 佐久平PA)