BMW M340i はとても気持ちの良いクルマ。納車されて間もないその相棒を走らせたい、大人げなくも我慢できない私。気が付くと平日の金曜日にもかかわらず、仕事をぶん投げて東北自動車道を北へと向かっています。
やはり平日の高速道路で目立つのは仕事のクルマ。ADバン、ハイエース、大型トラックにトレーラー、みなさんこれから仕事へ向かうのでしょう、私は遊びに行きますが。
上河内SAまで来たところで、腹が減ってきました。早朝に起床し、パンを一個食っただけ。当然それで足りるはずもなく、ここで朝食とすることにしましょう。それならばと、以前から気になっていた豚喜喜【とんきっき】の餃子定食を食べてみることにします。朝から餃子というのもなんですが、本日は仕事をぶん投げ休みを取っています。誰とも会う予定はないので、関係ありません。
Let’s 餃子定食。
関東を脱出し東北地方に入ったところ、白河ICで東北自動車に別れを告げ国道289号にシフト。その先には国道において東北最長と言われる甲子トンネルが口を開けています。長いトンネルなど退屈にして苦痛なだけですが、先へ行くためにはここを抜けざるを得ない。
長いトンネルを抜けた先に待っていたのは、雄大な山々に囲まれた素晴らしい景色。過去に幾度となく来ていますが、決して飽きることがありません。冬は雪に閉ざされ厳しい季節であることは想像に難くない。自分ではとても住むことは耐えられないと思うので、更に憧れが強くなるのでしょう。
この付近で交通量が少ない場所を探し、BMW M340i のドライブを楽しみたいと思います。公道である以上、全開走行などできませんが、アップダウンとワインディングを軽く流すだけでも楽しいもの。特に上り坂を駆け上がるのがとても気持ちが良くて、非常に好きなのです。
しばらく同じところを行ったり来たり・・。畑仕事をしている人たちに、変な目で見られていたかもしません。
下郷町から会津若松へ南北に延びる県道131号。ここは途中に大内宿があるため、観光シーズンは近づいてはいけません。しかし本日はシーズンを外した平日、いくらなんでもクルマは少ないだろう。思ったとおりクルマは非常に少なく、快適にM340i をドライブすることができています。
大内宿を独りで観光でもしようかと考えたりもしましたが、駐車場に観光バスが何台も停まっていたのを見て、弾丸のごとく全力で通過。駐車場には確認できただけで観光バス以外にも、そこそこのクルマが停まっていました。閑散期なのですいているとは思いますが、独りで走りに来ているときは観光地はパスが基本。
大内宿通過後も前方にクルマの姿はまったくありません。自らのペースを崩すことなく突き進むBMW、まさに青い弾丸。
大内ダムを越え、会津盆地に向かって高度を下げる県道131号。急激に標高が下がるのにあわせ、ウィンドウ越しに見える季節も一気に進み始めます。ここまで桜が咲く気配など微塵もありませんでしたが、山から下りると周囲はすでに春。気温も上がり周囲に桜が咲いています。
季節の変わり目というのは長距離移動をすることで、季節を追い越したり逆戻りしたりして非常に楽しいもの。これもまたロングドライブの醍醐味のひとつではないでしょうか。
会津盆地へ降りてきたばかりですが、市街地なんぞに用がないBMW M340i は、国道401号で再び山へと向かう。この国道は会津若松と昭和村を結ぶ主要な道路、しかし途中に博士峠という難所がありました。そこは冬期通行止めとなり、地域の経済活動や医療にとって支障となっていたのですが、ついにトンネルがぶち抜いたと聞いてひとっ走りしてみようかと。
春爛漫であろう会津若松に背を向け、国道401号で再び山へと向かって突っ走るBMW。急なカーブもなく整備された2車線路は、みるみる高度を上げ山へと向かう。真新しい博士トンネルの少し手前で降りてみると、想像以上に空気が冷たい。M340i の外気温度計は、10℃の表示。またも季節が逆戻りである。
あっという間にトンネルを抜け、昭和村へとやってきた。旧博士峠の分岐はトンネル手前にあることを確認できましたが、この時点では冬期通行止め。もしかしたら、このまま一般車は入ることができなくなるかもしれません。あえて行く必要はないのですが、難所と呼ばれるつづら折れの峠がなくなっていくのは、ちと寂しいものがありますね。
真新しい博士トンネルを抜け昭和村まで来たところで、「道の駅からむし織りの里しょうわ」で軽く昼のドラ飯とします。ここは天ぷら蕎麦がとても旨くて、過去に何度も食っています。が、今回は「十割せいろ蕎麦」に、なんとなく天ぷらの気分ではなかったので。
何度食っても旨い蕎麦で満足したのち、県道32号で北上。今更ながら会津・喜多方方面へとステアリングを切ります。今日は仕事をぶん投げ、妻をほっぽらかして独りでドライブに来てしまいました。何かお土産を買っていかないと帰れません。
会津エリアは桜のピークを迎え、そこら中に咲き乱れています。桜祭りも開催されていたようですが、そんな人が集まる場所に行くはずもなく、案内版は見なかったことにします。
そして道の駅でお土産を物色。妻が喜びそうな甘いものを購入し、これで安心して家路につくことができるというもの。
あとは自宅へと帰るだけなので、大人しく高速に乗ろうと思っていたのです。が、すぐ近くに磐梯山の勇姿を見ていると、最後にどうしても裏磐梯を駆け上がりたい衝動に駆られ、それを抑えられませんでした。そして気が付くとM340i は、磐梯山を目指して爆走しています。
時計の針はすでに17時を過ぎているので、今から裏磐梯へ向かうクルマなど皆無。下りてくるクルマとは何台かすれ違いましたが、上っていくクルマは青い弾丸のみ。BMW自慢の3L直列6気筒エンジンをボンネットの下に収めたM340i は、急勾配を平地のように駆け上がって行きます。なんという快感、どこまでも踏みたくなる衝動を抑えるのに苦労します。
上り切ったところにある「道の駅裏磐梯」付近では、道路以外にはまだ雪が残りとても春と言えた状況ではありません。気温も一桁とむしろ冬と言ったほうが正解かも。やれやれ、なんだか今日は冬と春を行ったり来たりした一日でしたね。
そのまま裏磐梯を駆け抜け、磐梯猪苗代ICから今度こそ本当に帰路に付きました。途中の安積PAで夜のドラ飯として、豚バラにんにく味噌炒め定食を食ったのですが、思いのほか旨かった。
自他へと帰り着いたときのオドメーターは1,773km、もう少しで慣らし運転が終わります。
【走行距離】688.8km
【ドラめし】餃子定食(上河内SA下り線)
【ドラめし】十割せいろ蕎麦(道の駅からむし織の里しょうわ)
【ドラめし】豚バラにんにく味噌炒め定食(東北自動車道 安積PA上り)