新型コロナによる行動制限のないゴールデンウィークは、実に3年ぶり。コロナ禍前ほどではないでしょうが、やはり高速道路は大渋滞が予想されています。そんな大渋滞に付き合うほどお人好しではないので、混雑を避けるため深夜に自宅を出発。
深夜の首都高は昼間とはまったく違い、交通量が非常に少なく快適。都心を抜け中央自動車道まで来るといつの間にか高層ビルは姿を消し、八王子を過ぎるとそこから先は山の中。ここまで来ると、都会を離れたと実感するのはいつものこと。
それにしても、中央道も交通量が少ない。例年ならば連休が始まる深夜から大渋滞しているはず。いくら行動制限のない大型連休とは言え、警戒して遠出をしない人達が多いのでしょうか。
できることなら、このまま笹子トンネルを抜けた先まで行きたいところですが、やはり睡魔に勝つことはできず談合坂SAで仮眠を取ることに。
クルマの中で睡眠を取るのは、いつまでたっても慣れません。昼寝程度ならなんの問題もないのですが、何時間も寝るのはやはりツライ。慣れないというより、年々辛くなっている気がするのは気のせいか。
早朝に目覚め車外で体をほぐしたあと、自販機でコーヒーを購入し出発。談合坂SAを飛び出し本線に合流するBMW、そのままひたすら中央道を快走。もう5月というのにエアコン吹き出し口からは出てくるのは温風、そしてシートヒーターだって大活躍。ふと外気温度計に目を向けると、そこには1.5℃の表示が。
真冬かよ・・
中央道は比較的標高の高いところを走ってるのでしょうが、いくらなんでもこれは寒い。途中のパーキングで車外に出たときは、寒くて凍えるほどでした。今シーズンは急に夏日になったと思ったら寒くなり、陽気が安定しません。いい加減、寒暖差が体にこたえるよ・・・。
ここまで高速道路を順調に走ってきましたが、中津川ICで中央道とはお別れです。ここからは国道257号線を北へと向かいます。中津川ICを利用するのはたぶん初めてで、ここから国道257号線を行くのも記憶にありません。つまり暫くは未知のルートということに。
走ったことのないルート、未知の道を走るのは楽しみです。
国道257号線は中央自動車道 中津川ICから下呂温泉へ一直線に伸びる国道、そのためそれなりの交通量を予想していたのですが、思いのほか流れが良い。もちろんマイペースで走ることは叶いませんが、特にストレスなくBMWを走らせることができています。
木曽川に掛かる城山大橋からの景色は絶景。橋の前後にパーキングスペースが用意されているので、クルマを停め橋を歩いてみると、景色もさることながらその高さに心臓が止まりそうに。
いやぁ、マジでおっかねぇよ、この高さ。
天気も良く流れも良い国道257号線をクルージングしていると隣の妻が、この先に付知峡とかいう渓谷があると。地図でたまたま見つけただけで予備知識などなにもありませんが、気が付くと国道を逸れて付知峡方面へ。
何があるのか分かりませんが、とりあえず行ってみることに・・・したのはいいけれど、国道を逸れて少し行った先が離合困難な狭隘路。おまけに路肩には落石がゴロゴロと。そんなもの踏んづけてパンクでもした日にゃ、目も当てられない。
こんなところに来るんじゃなかったとちょっと後悔。おまけに予備知識がなかったせいで、良く分からないまま一周して戻って来る始末。キャンプ場とかはありましたが、散策できるような遊歩道はないのか・・・?
ここまで来るといい加減、空腹を覚える時間。というより朝からオニギリを2個食ったきりなので、腹が減らぬわけがない。ちょうどそのとき見えて来たのが道の駅 加子母、なにか食えるかと思い寄ってみることに。しかし残念なことに、食堂が連休中はお休みとのこと。まぁ感染対策を考えれば、通常以上の混雑は避けたいところなのでしょう。
がしかし、食堂はお休みでも商売はしているようで、お弁当が売ってます。たまにはこういうのも良いだろうと思って覗いてみると、鶏ちゃん【けいちゃん】のお弁当を見つけてしまった俺。
鶏ちゃんとは岐阜県の郷土料理で、鶏肉に醤油や味噌をベースにニンニクやショウガで味付けし、野菜と共に鉄板で炒めた料理。飛騨高山エリアを走っていると、この鶏ちゃんの看板を良く見かけるのです。そのため以前から気になっていて、いつか食ってみたいと思っていたところでした。
良い機会なので食わない選択肢はないと、迷わず購入。店内の電子レンジで温めテラス席で食ってみると、これがけっこう旨い。主役の鶏肉も旨いのですが、煮物や白飯もまた旨い。そしてなにより屋外なので風が気持ちいいのなんのって。暑くもなく寒くもなく、気持ちいい風が吹く中での食事はもう最高!
初めて食った鶏ちゃんに満足し、旅を続けるためBMWのアクセルを踏ん付けます。再び走り出したBMWは国道257号から国道41号を経由し、国道256号で郡上八幡方面へ。
途中、短く経由した国道41号は交通量が多かったのですが、国道256号へ右折する際にほとんどのクルマはそのまま直進。国道41号へ行くのは数台のみ。国道41号は南北に走る主要なルートのようで、いつ来ても交通量が多くなるべく避けたいところ。
国道256号を走行中、岩屋ダムの標識が目に飛び込んできました。ダムを見つけるとなぜか行ってみたい衝動にかられ、いつのまにやらカチカチ光るBMWのターンシグナル。
東仙峡金山湖、岩屋ダムのこと。どこも大概そうですが、ダムというのは静寂に包まれているもの。この岩屋ダムもご多分に漏れず静か。その静かなダムのほとりに音声解説をしてくれるという看板とボタンが。押したくなりますよね、こういうのって。
ポチっとな。するとスピーカーから流れる大音量!。そう山にこだまするほどの大音量で解説が始まったのです!
おい!恥ずかしいだろ!いくら静かだからって誰もいないわけじゃねぇぞ!
なにも山に響くほどデカい音でなくても思いましたが、スピーカーが黙ったあとはしばらく静寂を楽しみ再び旅を続けることにします。
とはいえもう時間がありません。本日の宿は福井県敦賀市。ちょいとばかりのんびりし過ぎたようで、このペースでは今日中に宿まで着きそうにありません。そうなるとここはナビの出番。走行ルートはナビの誘導に任せ、高速道路で一気に移動してしまいます。
なんだかいつも同じパターンですね、のんびりして時間がなくなり一気に移動するっての。ま、特に計画らしい計画もなく、行き当たりばったりなので仕方ありません。
ホテルにチェックイン後、早めの夕食を済ませさっさと寝ることにします。まだ旅は始まったばかりなので、体力を残しておねば。