BMW M340i の慣らし運転も、残すところあと少し。本日は茨城県の北部、福島県に近いところまでやって来ました。このエリアも個人的に好きなところなので、よく走りに来るのです。
常磐自動車道 日立中央ICから県道36号へ。本来信号などない県道ですが、いつぞやの豪雨によって土砂崩れが起きたのでしょう。そのときの傷跡が生々しく残り、いまだに交互通行になっている所があります。自然の猛威の前には、しょせん人間など無力。
その先のグリーンふるさとラインを右へ。ここはセンターラインのある2車線路で、さらに適度なアップダウンとワインディング。クルマを走らせるには持ってこいの道。しかし交通量は少ないものの、ゼロではありません。気持ちよく走っていると、前走車に追いつくこともしばしば。ここは天下の公道、そのときはゆっくり走りましょう。
クリーンふるさとラインを気持ちよく駆け抜け、いつもどおり国道461号沿いの花貫物産センターで小休止。ここはいわゆる直売所なのですが、地元で採れた野菜や手作りおこわなど、いろいろ旨いものが売っていて隠れた名店だと思っています。このとき買ったよもぎ団子、手作りかどうか分かりませんが旨かった。スーパーやコンビニで売ってる大手メーカーとは大違い。
そしてBMW M340i は、人気の無い山の中へと分け入っていきます。主要な路線から外れてしまえば、そこにいるのはM340i だけ。先行するクルマに追いつくこともなく、後方から追いついてくるクルマもありません。チープな表現ですが、貸し切り状態。
オドメーターを見ると、いよいよ走行距離が2,000kmに達するところ。街乗り~高速道路~ワインディングと走らせてきましたが、慣らし運転もほぼ終わりということで、徐々にエンジン回転を上げていこうと思います。
誰もいないワインディングで、DPC(ドライビングパフォーマンスコントロール)をスポーツプラスモードへ。これはスポーツモードと比べ、エンジン回転を引っ張ってからシフトアップするようになるのと同時に、シフトスピードも速くなるためよりドライビングを楽しむことができるのです。
そして今まで以上にアクセルを踏み込むと、エンジン回転の上昇に合わせ気持ちの良いサウンドが響いてきます。近年のクルマは車内のスピーカーから疑似エンジン音を出すようになっていますが、M340i もご多分に漏れず同じ仕様。始めてそれを知ったとき、なんだそれ!?と思ったものですが、今となってはそれで充分と感じる自分がいます。
本物のサウンドの加え疑似サウンドが加わっているとは言え、ドライバーの気分を高揚させるには充分。さらにボンネットの下に直列6気筒を積んでいるとは思えないほど、M340i はよく曲がってくれる。コーナーの立ち上がりではMスポーツ・デファレンシャルの効果でしょうか、以前の320d M Sportに比べて姿勢が安定してる気がします。
その後「道の駅はなわ」に立ち寄り。天ぷら蕎麦を昼のドラ飯とします。なかなかコシのある蕎麦で、天ぷらも旨かった。この道の駅ではモツ煮定食が一番オススメですが、蕎麦もなかなか。
道の駅周辺では桜が満開、チューリップやネモフィラなども咲き乱れ、まさに春全開。道の駅はなわは川沿いに位置しているので、すぐ裏手の河川敷をちょいと散歩。春うららとはこういう状況をさすのでしょうか、陽気が良くて歩くのが気持ちいい。BMWでワインディングを駆け抜けること良いですが、たまにはのんびり散歩もいいものです。
再びM340i のエンジンに火を入れ走り出し、向かった先は山の中。東白河広域農道という交通量ゼロのワインディング、そこを目指してアクセルON!この広域農道は舗装も非常に良いうえに交通量がないので、クルマを走らせるのに打って付け。2,000kmを超えてとりあえずの慣らしが終わったので、ちょいとばかりアクセルを踏み込むとM340i は、獰猛なまでの加速を見せてくれます。
3L直列6気筒ターボエンジンが吠える、四輪駆動のはずが後輪駆動のごとく背中を押されるように加速する。X driveのセッティングが違うのだろうか、同じ四輪駆動でも以前の320d M Sportとはフィーリングが異なる。ディーゼルエンジンとガソリンエンジンの違いもあるだろう、うまく説明できないのが悔しいが同じ駆動方式とは思えないのだ。
その後はどこへ向かうでもなく、この付近の山岳エリアを適当に流しM340i の様子を確かめます。全体的に交通量が少なく舗装もきれいなのですが、うっかりすると狭隘路に迷い込んでしまいかねません。狭い道を探検するのも楽しいですが、今やりたいことは違います。
つい先ほど、回転を上げると楽しいクルマであることを知ってしまった以上、もう踏まずには居られません。周囲にクルマの姿はなく、M340i の官能的なサウンドだけが響いています。なんて気持ちの良いクルマなんだろう、Mを冠するエムブレムは伊達ではないようです。
「道の駅ふるどの」まで北上したところで、そろそろ帰路へ就かなくてはなりません。せっかくなので、帰りもM340i のドライブを楽しみましょう。暫く一般道を走り適当なところから高速道路と考えましたが、結局そのまま自宅まで走ってしまいました。
BMW M340i は、すごく楽しいクルマです。