夏休みを翌週に控えた8月初めの週末。猛暑であろうとM340を走らせたい欲求には勝てず、東北自動車道を北へと向かう。長い休みが始まる前の週末であれば交通量も少ないかと思っていたけど、それは浅はかだったようです。大混雑という程ではありませんが、それなりにクルマの姿はあり、決して流れが良いとは言えない状況。
磐越自動車道 猪苗代磐梯高原ICを降りると、すぐ目の前にあるのが道の駅猪苗代。ソースカツ丼が食いたくて、ここまでやって来ました。当初の予定では、手前で降りてM340のドライブを楽しんでからと思っていたのですが、思いのほか交通量が多くて真っ直ぐ行かざるを得ませんでした。
会津名物のソースカツ丼を出すお店は数多くありますが、道の駅猪苗代のレストランもお気に入りのひとつ。ここでは麓山高原豚【はやまこうげんとん】という福島県のブランド豚を使用していて、肉質が柔らかく脂にほのかな甘みがあるのが特徴。ここは蕎麦も旨いので、ソースカツ丼と蕎麦のセットがオススメ。
会津エリアはとても好きで良くドライブに来るのですが、何度見てもこの景色は飽きない。都会と違って空が広く緑豊かでステアリングを握る心にも余裕が生まれ、気持ちよくM340を走らせることができるといもの。
まず向かうのは母成グリーンライン。安達太良山麓を縫って磐梯高原へ抜けるこのルート、かつては有料道路だったらしく窮屈なタイトコーナーもなく非常に走りやすい。しかもこのときは交通量がほぼゼロで、前走車に塞がれることなく終始快適なドライブ。
一気に高度を上げる母成グリーンラインを駆け上がるとき、BMW自慢の直列6気筒エンジンはとても気持ち良く吹け上がる。官能的なこのフィーリングに魅了され、どこまでも踏んでいきたい欲求に駆られてしまう。しかしそこは自制心というブレーキを掛けなくてはいけません。
そしてそのまま磐梯吾妻レークラインへ突入。裏磐梯の湖畔を縫うように走る素敵なドライブコース・・を思い浮かべたくなる名前ですが、実際のところ湖はあまり見えません。何カ所か展望所から見ることはできますが、名前負けしてるような気が・・。
しかしここもかつての有料道路であり、タイトコーナーがないのでM340を走らせるのに打って付け。決してコンパクトとは言えないM340は、タイトなコーナーが続くワインディングは正直なところ窮屈なだけで楽しくない。
先ほどの母成グリーンラインに続き交通量はほぼゼロ、マイペースでM340を走らせる。湖を見ることはできなくとも、木漏れ日の下を走ることはとても気持ちのいいもの。これでもう少し涼しければ・・・。
磐梯吾妻レークラインを駆け抜けた先は、磐梯山を間近に望む裏磐梯。ここは標高が高いので下界より涼しいハズなのですが、今年の猛暑はここも変わらず、M340の外気温度計は33℃の表示。これでもマシな方か・・・。
裏磐梯は観光地であろうと思うのですが、この異常な暑さのせいか人影もまばら。道路を走るクルマもほとんどない。観光地らしからぬ静かさですが、人混みが嫌いな私的にはむしろ好都合。当然、駐車場もガラガラでM340を停めるのに苦労はありません。
今まで何度も裏磐梯へは来ていますが、クルマから降りて歩いたことがありません。いや正確にははるか昔にあったのですが、そんなことはすでに忘却の彼方。桧原湖の湖畔を歩いてびっくり、湖から吹いてくる風がとても涼しい。特に日陰で直射日光を避けると、先ほどまでの暑さがまるでウソのよう。
裏磐梯全体は蒸し暑いのですが、湖から吹き付ける風はとても気持ちいい。冷房を効かせた部屋の方が涼しいはずなのに、それより快適に感じてしまうのは、やはり自然の恵みならではと言えよう。こうして湖畔で風に当っていると、まるで避暑地に来ているような気がしてきます。いや俺の記憶が正しければ裏磐梯は避暑地か・・。
道の駅裏磐梯で購入した「ごろごろ豚角煮贅沢カレー」は、ニンニクの風味で思いのほか旨かった。次もまた買ってみようと思う。
桧原湖畔でのんびり過ごしていると、そろそろ帰路につかなくてはならない時間。ここからなら猪苗代磐梯高原ICを目指すのが常道ですが、それではいつもと変わらない。それではツマラナイので普段はあまり走ることのない、磐梯山ゴールドライン経由で磐梯河東ICを目指すことにします。
この日はどこへ行っても交通量がほぼゼロで、磐梯山ゴールドラインも同じ状況。マイペースでM340を走らせていると、よみがえってくる昔の記憶。
もう20年近く昔のこと・・・、当時はまだ有料だったゴールドライン。そこを愛車ER34スカイラインで気持ちよく流していると、目の前に親子連れのタヌキが飛び出してきて、あやうく跳ね飛ばしそうになったっけ。
幸いタヌキの飛び出しはなく無事に走り抜け、磐梯河東ICから磐越自動車道へと入りそのまま自宅へGO。
東北自動車道 安積PAで夜のドラめしとして、冷やしラーメンを食って帰ることに。始めて食った冷やしラーメンは想像以上に旨くて、夏はこれもアリだなと新たな発見。
とてつもない猛暑でしたが、気持ちいいドライブが楽しめた一日でした。走行距離が600kmを超え、ワインディングではエンジンをぶん回したにもかかわらず無給油で自宅まで帰れたのは驚きです。かつての愛車ER34スカイラインと比べ、明らかに燃費が良くなっています。387馬力の3L直列6気筒ターボという決してエコではないM340iですが、思いのほか燃費は悪くないようです。