北関東南福島エリアに訪れる春の気配 路肩に残った雪は去りゆく冬の置き土産

桜の開花のニュースが聞こえ始める3月下旬。冬の間はあまり乗る機会のなかったBMW M340iで、久方ぶりに遠出をすることに。早朝にベッドから這い出しエンジンに火を入れ、そそくさと走り出す。コールドスタートは少々うるさく、近所迷惑にならないよう気を使ってしまうところはM340iの欠点か。それでも以前試乗で乗ったM3に比べれば大人しいと言えるレベル。

本日向かうのは北関東~南福島の大子・棚倉エリア。常磐自動車道を北上していきますが、思いのほか交通量が多くペースが上がらない。本格的に春の気配が漂いはじめ遠出するクルマが増えたのでしょうか。自分のことを棚に上げ、家に引きこもってりゃいいのにと思わなくもありません。想定以上に時間を要し日立中央ICまで辿り着くと、そこから一般道へとシフトします。

高速道路で移動し一般道へを降りると気持ちも切り替わるってもんです、さぁここから始まるぞと。

高速を降りて少し走ったところにある、グリーンふるさとラインを北へとトレースするお決まりのコース。路肩に雪が残っていないか警戒しなくてはなりません。気温や周囲の状況から路面に雪が残っている可能性は低いと思えるのですが、日陰に残っていることもあるので油断大敵。

ここから先はアップダウンを伴うワインディング、警戒しつつも走りを楽しむことを忘れてはいけない。DPCをSportsplusにセットしアクセルを踏みつける。先ほどまでのComfortとは異なり、高回転を維持しダンパーも締め上げられクルマの性格が豹変。

これこそがBMW M340iの大きな魅力。Comfortモードではごく普通のセダンでしかないのですが、SportsモードあるいはSportsplusにすると一気に牙を剥く。さらにマニュアルモードでパドルシフトを操作すると、アドレナリンの分泌が止まらない。

久方ぶりに走るグリーンふるさとラインは、やはり楽しい。いつものことだが交通量は非常に少なく、この日もマイペースでM340iを走らせることができました。運が悪いと先行車に道を塞がれてしまうのですが、そういう事態になる事は少ない。そもそも公道である以上それは仕方の無いこと、そのときは素直に諦めよう。

グリーンふるさとラインを景気よく駆け抜け、国道461号へとシフトし花貫物産センターで小休止。再び国道をトレースしましたが、峠を越えるところで予想どおり路肩に雪が残っていた。おそらく除雪し固まりとなった雪が溶けきらなかったのだろうと推測しますが、このような事があるのでやはり油断はできないということを再確認。

道の駅はなわの天ざる蕎麦

茨城県から県境を越え、福島県へM340iのノーズを向けます。そして国道118号を暫く行くと、見えてくるのは道の駅はなわ。とりあえずの目的地。このとき時計の針が指すのは午前10時半を過ぎたところ。昼食には早い時間ですが、早朝に自宅を出たのですでに腹ぺこ。俺の腹はすでに飢えた野獣。なにか食わなくてはなりません。

「道の駅はなわ」ではいくつか旨いものが食えるのですが、一番のお気に入りはモツ煮定食。しかしこのときは蕎麦が食いたい気分だったので、天ざる蕎麦をオーダー。揚げたてサクサクの天ぷらは、とても旨い。エビはぷりぷりだし、サツマイモは甘い、鱚天は魚の味が良く分かる、どれをとっても文句なく旨い。冷たく締められた蕎麦はコシがあり、素直に旨いと思えるのだ。

そういえば、蕎麦を食ったのも久しぶりかもしれません。とにかく非常に満足できる蕎麦でした。

BMW G20 M340i

腹を満たしたあとに向かうのは、お気に入りの東白河広域農道。ここはきれいに舗装された2車線路であるにもかかわらず、交通量が非常に少ない。そのため気持ちよくM340iを走らせることができるのです。

先ほどと同じように路面に雪が残る気配はありません。これなら快適に駆け抜けることができるだろうと思う、そうとくれば再びDPCをSportsplusにセット。キャビン内に響くサウンド、官能的なエンジンフィールがドライバーを刺激してくれる。しかし警戒を解いてはけないのです、冬の置き土産はどこにあるか分からない。

この日も交通量はゼロでクルマの姿がありません、いったいどうなっているのかこの道は。広域農道を独占したBMW M340iは、レッドゾーン手前までエンジンを回すと官能的なサウンドが響く、そしてシフトアップ。コーナー手前でパドルを引くと、豪快なブリッピング音と伴いシフトダウン、そしてタイヤが悲鳴をあげつつコーナーを抜けていく。そんな妄想をしていたとき突如目の前に現れたのは、路肩に残る雪。

やはり転ばぬ先の杖、警戒していて正解でした。コーナーを抜けた先に突然現れたので、肝が冷えたというのが正直なところ。路面には殆どなかったが、それでもやはり驚くものです。

普段であればさらに遠くへ遠くへとBMWを走らせるのですがが、久しぶりの長距離ドライブ。なまった体をほぐすことと、このエリアの様子を見ることが目的でしたので、十分に達したと言っていいでしょう。ゆえに無理をしないで素直に帰路へ就くこととします。

本日の走行距離は483.0kmと特別長い距離ではありませんが、久しぶりだったので十分に楽しむことができました。ようやく本格的に春が訪れ、走りの季節がやってきたと言えるでしょう。行きたいところ、走りたい道、見たい景色、食べたいもの、それらは数え切れないほどあります。今シーズンはそのうちの幾つ叶えられるだろう、のんびりしているヒマなどない。東奔西走駆け巡ろう。

ドライブDATA
【実走日】2025年3月22日(土)
【走行距離】483.0km
【ドラめし】天ざる蕎麦(道の駅はなわ)