




春になりドライブシーズンが来たと思ったら、ここぞとばかりに走り回る俺。この日も旨いドラめしに、良い道に、素晴らしい景色に出会えることを期待して常磐道を北へと爆走。ETCでちょいとばかりトラブルに遭遇したのですが、その後はほぼ順調に走り切り、いわき湯本ICで一般道へおりるBMW。
まず向かうのは湯ノ岳パノラマライン。ここはかつて有料道路だったらしく、それなりに整備された道。初めて来たのですが舗装も決して悪くはなく、全線2車線路なのでとても走りやすい。ただし山の反対側へは通り抜けが困難、山頂の駐車場で戻って来るしかない。
湯ノ岳パノラマラインは全長が10km程度の短いワインディングで、500mほどの高低差を一気に駆け上がるのは気持ちが良い。M340iであれば急勾配も楽しくて仕方ないのですが、パワーやトルクのないコンパクトカーなどでは辛いかも。しかも山頂に展望台があったのですが、周囲の木々が邪魔をして展望が良くない。途中にあった駐車スペースの方が、遥かに景色が良かった。
そんな状態の湯ノ岳パノラマラインは、クルマがガチで走ってない。当時は観光道路として整備されたのでしょうが、時が経ち今ではただの寂れたワインディングに。

湯ノ岳パノラマラインを往復したところで、すでに空腹状態です。午前3時に起きて朝飯はおにぎり2個だけとくりゃ、腹だって減るってもんだ。ここからそう遠くないところにある、四倉パーキングエリアで食った刺身やラーメンが旨かった記憶が。よしそこへ行こう、たしか一般道から利用できるウォークインゲートがあったはず。
四倉パーキングエリアのウィークインゲートを利用しようと考えたのですが、そこまで一般道で行くのがちょっと面倒になってきました。結局、高速に乗って本線から利用することに。
このときの時間は午前10時30分頃。昼食には早いが、むしろ客が少なくて良いと言えよう。券売機の前で迷うこと暫し、そして決めたのは魚天丼。ここ四倉PAの食堂は毎日の水揚げによって、刺身や焼き魚などの内容が変わるとのこと。実際に以前食った刺身定食は旨かった。きっと魚天丼だって旨いだろうと。
食ってみたところ、魚は・・なんだろう?淡泊な白身魚だったけど鯛かな?他にもいろいろな具材があったけど、どれも旨かった。ただ残念だったことがひとつ。油がちょっと古く、酸化していたように感じたこと。新しい油で揚げてあれば、文句などありませんでした。



油が古そうなことが気になったけど、それでも素材の旨さが良かった魚天丼。腹が満たされたので再びM340iを走らせ、道の駅よつくら港を目指す。そこへ行く途中に海沿いのパーキングスペースを見つけ、電光石火のステアリング捌きでM340iをそこへ滑り込ませました。
いつものことかたまたまか、他にクルマや人の姿はまったくありません。目の前の道路を時折クルマが走るだけで、聞こえてくるのは波の音ばかり。ときどきテトラポットではじける大きな波が、その音に変化を与える。この景色を妻と2人で独占するのは、贅沢の極み。
暫く海を眺めていましたが、潮風で口の中がだんだん塩っぱくなくてきたので撤収。その後、道の駅よつくら港へ行きましたが特にめぼしいモノはなく、冷やかしだけでこちらも撤収。





道の駅を後にしたM340iが向かうのは、阿武隈山地を南北に貫く国道399号。過去に何度か走ったことはあるのですが、あまり来る機会がなく最後に走ったのは1年前ほど前のこと。そのときも交通量が極少で快適なドライブができたと記憶しているので、再び走りにやってきた次第。
国道399号とトレースし市街地を離れると、急激にクルマの姿が見えなくなった。ここから先が本番、マイペースクルージングの始まりである。山中に向かい高度を上げる国道399号、それなりの勾配だがM340iにとっては平地も同じ。重力に逆らい加速するBMWは、さながら青い疾風と言ったところか。
思った通り今回も交通量は非常に少なく、クルマの姿はほとんどない。好きなようにM340iを走らせることができ、まさにストレスフリーなドライブだ。しかし以前に比べ、僅かだが交通量が増えているように感じた。特に大型トラックとすれ違ったことが印象に残る。
数年前まで離合困難だった峠道が、今ではトンネルがぶち抜いています。かつての峠は大型車は通行困難、というかほぼ通行不能でした。新しい十文字トンネルのおかげで、大型車も普通に通行が可能になったようです。
ということは、今後は更に交通量が増える可能性があるということか。阿武隈エリア全体の交通量が少ないので、いくらなんでも劇的に増えることはないでしょうが、なんだかなぁ。




この国道399号沿いにはコンビニも見当たらず、かつては休憩場所に困ったものですが、今では復興交流館なるものが出来ていました。残念ながら食事はできないようですが、コーヒーを飲みながら休憩することはできたし、少ないですがお土産も売ってました。休憩施設としては機能しているようです。
このときは利用客が非常に少なく、静かで落ち着いて休憩ができました。悪く言えば活気がないとも・・。いっそのこと、もう少し整備して道の駅にしてしまえば、もっと人を呼べていいのにと思わなくもありません。



県道50号⇒国道114号⇒県道62号と結ぶかたちでM340iの走りを堪能。周囲を山に囲まれ、その間を縫うように走るワインディング。交通量も少なくマイペースでの走りが続く。どこへ行ってもそうですが、人気の無い山の中を走り回るのが大好きで、このようなときこそ至福のひとときと思っています。
そしてなにより、この付近を走って目に付いたのは、今になっても帰還困難区域のため通行止めになっている場所が多いこと。主要な道路はたいがい走れるようですが、そこから伸びる細い道は通行止めが多数。あの地震から10年以上が経過した今でも、その傷は癒えていないのだと思わされます。
そして国道349号を経由し、船引美春ICから磐越道へ入り帰路へ就くことにします。本日も無人の野を駆けるが如く、M340iを走らせ大満足。

帰りの道すがら、安積PAで早めの夕食。なにを食おうか暫く迷いましたが、会津天宝白虎みそラーメンに決め。あっさりとした味噌ラーメンで、チャーシューが3枚と刻みチャーシューが乗ってました。その刻みチャーシューがとても旨くて、非常に好印象。本日2食目のドラめしでしたが、期待以上の旨さでした。
走りに来る機会の少ない阿武隈山地エリアですが、改めて良さに気が付いた気がします。交通量は少なく整備された道が多い、なんだか走りにこいと呼ばれているような気になってくる。うん、また走りに来よう。