BMW G20 M340i LCI

BMW G20 M340i

BMW G20 M340i LCIとは

7代目3シリーズ後期型

3シリーズはBMWのラインナップの中で、中核をなす主力モデル。LCIとは「Life cycle impulse」の略で、要はマイナーチェンジのこと。つまりマイチェン後の後期型ということで、BMWではこのように呼称しています。

M performanceモデル

BMW G20 M340i はM3を除いた通常グレードの最上位で、M performanceモデルと呼ばれています。通常グレードとの違いは、M社がチューニングを手がけ、エンジン、シャーシ、サスペンションなど多くの部分にそのテクノロジーが注ぎ込まれていること。

特に1~5シリーズでは通常グレードのエンジンは直列4気筒ですが、BMWが誇る直列6気筒エンジンはM performanceモデルにしか積まれていません。6発を乗り回したいのであれば、M performanceモデルかMモデルしか選択肢がないのが現実です。

M3を始めとするMモデルはサーキット走行を念頭に開発されていますが、M performanceモデルは一般道を速く快適に走ることを目指しています。そのためサーキットまで求めない、快適で速いクルマが欲しいというドライバーには良い選択肢となると思います。

BMW G20 M340i の装備

セレクターレバー

BMW G20 M340iのシフトセレクター

G20型 3シリーズの後期型はシフトノブが廃止され、トグルスイッチようなセレクターレバーとなっています。始めはこれってどうなの?と思いましたが、使ってみると操作性は以外に悪くない。問題があるとすれば、慣れないうちはシフトノブを掴もうと左手が空中を彷徨う程度。しかしこれの最大のメリットは、なんと言っても「ドリンクが取りやすい」こと。

以前はカップホルダーがシフトノブの奥に配置されていたため、缶コーヒーなど背の低いドリンクが取りづらかったのです。しかしマイナーチェンジでそれがなくなったことにより、空間が広くなりカップホルダーへのアクセスが良くなりました。これが実際に使ってみると想像以上に快適。そもそもカップホルダーが手前にあれば良かったのでしょうが・・・。

どうせシフトノブなんて前進と後退の切り替えにしか使わないのだから、これで充分。それよりカップホルダーの方が重要です。

アダプティブMサスペンション

BMW M340i には減衰力可変式ダンパーである、アダプティブMサスペンションが標準で装備されています。前期型まではDPCにリアルタイムで電子制御するADAPTIVEモードがあったようですが、後期型にはそれがなくINDIVIDUALで設定するのみ。COMFORTに設定するとSPORTSに比べ、路面のギャップからの突き上げも角が取れたように柔らかく感じ、簡単に言うと乗り心地が良くなります。

市街地を普通に走るときはCOMFORT、ワインディングを流すときはSPORTSに設定すると気持ちよくドライブができるでしょう。

オプションカタログによると、オプションのファスト・トラックパッケージに含まれるものと同じらしいので、それを選択することで他のグレードにも装着はできるようです。

大径Mスポーツブレーキ

M340i 大径Mスポーツブレーキ

BMW G20 M340i に標準で装備されている、大径Mスポーツブレーキ。以前 BMW 320d に装着していたM performanceブレーキは、ローターにディンプル&スリット加工がされているという違いがありましたが、恐らくサイズは同じ。両方並べて見比べても、ローターサイズとキャリパーは違いが分かりません。

走らせてみても制動力やタッチに違いを感じません。街乗りレベルではなく、もっとハードブレーキングしたときに差が出るのかも知れませんが。でも青いボディには赤いキャリパーが映えると思います。

オプションカタログによると、ファストトラックパッケージで選択できるMスポーツブレーキとは違うようで、コイツを装着できるのはM340i のみとなっています。

Mスポーツ・デファレンシャル

M PerformanceモデルおよびMモデルのみ標準で装備され、他のグレードにはオプション設定すらありません。両輪のロック率を電子的に0~100の範囲で可変制御。低速時はオープンデフのように違和感ありませんが、コーナーを脱出するときなどトラクションが必要な状況になると、差動制限をかけてくれます。

昔サーキット走行を嗜んでいたころ、社外品の機械式LSDを使用していたことがあります。これはサーキットでは抜群の効果を発揮してくれたのですが、街乗りでは少々やっかいでした。Mスポーツ・デファレンシャルは、オープンからフルロックまで電子制御してくえる優れもの。隔世の感を禁じ得ません。

BMW G20 M340i のエンジン

B58B30B型 直列6気筒DOHC

BMW G20 M340iのエンジン

BMW G20 M340i に搭載されてるエンジンは、B58B30B型直列6気筒DOHC。BMWと言えば、やはり直列6気筒というイメージを持つ人は少なくないでしょう。3シリーズでは、M3を除くと直列6気筒エンジンを積むのは、M340i のみ。乗ってみて思うのは、直6だからなのか、M社の手が入っているからなのか、よく分かりませんがとにかく気持ちが良いということ。

ちなみにエンジンが暖まっているときのアイドリングは今時のクルマらしく静かですが、コールドスタートでアイドルアップしているときは少々ウルサイかも。

BMW G20 M340i のスペック

諸元表

  • 排気量:2,997cc
  • 最高出力:285kW(387ps)/5,800rpm
  • 最大トルク:500Nm(51.0kgm)/1,800-5,000rpm
  • 全長:4,725mm
  • 全幅:1,825mm
  • 全高:1,440mm
  • ホイールベース:2,850mm
  • 駆動方式:四輪駆動
  • 燃費(JC08モード):12.7km/L
  • 燃費(WLTCモード):10.6km/L
  • 燃料:無鉛プレミアム
  • タイヤ:前 225/40R19 後 255/35R19