つや姫の豚丼を食いたくて

BMW 320d

夏の猛暑も落ち着き、朝晩は涼しささえ感じる9月の下旬。何年か前に食って忘れることのできない豚丼を食いに、ちょっと足を伸ばしてみようと思いました。

政府の景気刺激策「Go to トラベル」に、当初から除外されてしまった東京発着が未だに追加されていませんが、東北自動車道の下り線には東京ナンバーのクルマが少なくありません。
全体的に交通量が多く、一頃より感染状況がマシになっているためか、ここぞとばかりにお出かけをする人達がいるようです。

静寂の茂庭っ湖

茂庭っ湖

混雑ぎみの東北自動車道をたんたんと走り、埼玉・群馬・栃木と抜け福島県に入った頃にはクルマが激減。
高速道路を走るたびに思う、みんなどこへ消えて行くんだろう?どこかのインターや分岐で大量流出する訳でもないのに、気が付くと混雑が解消されている。高速道路の七不思議に数えたいくらい。

さて、そんな事を考えていると福島飯坂ICまで来たので、ここで東北道とはサヨウナラ。国道399号を北上するルートを行くことにします。
摺上川(すりかみがわ)に沿って北へと走る国道399号、市街地を抜け山間部に差し掛かるとセンターラインのない道幅となるものの、すれ違いに問題はありません。しかし、数台先に路線バスがいるためペースは上がりません。

路線バスをようやくバス停で追い越しますが、紅葉マークが行く手を遮りやはりノロノロ。それどころか路線バスが追いついてくるではありませんか!
ははは・・・。

巨大なロックフィルダムが姿を現すと、国道399号も登坂車線のある立派な道へと変貌。紅葉マークのクルマが登坂車線へと進路を譲ってくれたので、アクセルを踏み込むと跳ね上がる回転計、そのままディーゼルエンジン自慢の大トルクで一気に駆け上がる!
トルクに任せて豪快に坂を駆け上がるのはなんとも言えない快感で、これもディーゼルエンジンの醍醐味です。

BMW 320d
猿

国道399号を駆け上がったところにはダムの資料館がありますが、とりあずそこはパス。その先に湖畔に降りることのできる駐車場があるので、そこで小休止。
駐車場には数台のクルマが停まっていますが、人の気配はありません。沖の方にボートだかカヤックだかが数隻確認できるので、きっとその人達なのでしょう。

それにしてもここは静かで良いところ。湖畔に降りると波打ち際の水音くらいしか聞こえてきません。私はダムそのものには取り立てて興味はないのですが、ダム湖の静けさというものは気に入っています。

ちなみに茂庭っ湖というのは、摺上川ダム湖の愛称です。

このまま茂庭っ湖を一周・・・と行きたいところですが、残念ながら対岸へ行く道はありません。それどころか、この国道399号はこの先で離合困難な隘路になってしまうので、適当なところで大人しく引き返すことを強く推奨します。
ちなみに私も引き返すことにしました。この先の隘路は苦痛なだけで、なにも楽しいことはありません。酷道マニアの方以外は行くと後悔するだけです。

通り抜けが困難な国道のため、当然のごとくクルマが走っていません。たまに見かけるのは、この先の集落の方と思われる軽トラくらい。あまりに交通量がないため、野生の猿が道路の真ん中を闊歩する始末。
国道399号自体はこの先、宮城県をかすめて山形県へ抜けているので、整備されれば非常にありがたいのですが、いつになることやら。

摺上川ダム資料館

ハナから通り抜ける気のない国道399号を引き返し、一度は通り過ぎたダム資料館へ立ち寄ってみたのですが、なんと閉館。
連休に開けねぇで、どうすんだよ!と、毒づいたところで開館する訳でもなく、気を取り直し散策することに。
ダムから下流の方へ目を向けると、その高低差からダムの巨大さが体感できます。先の方に集落が見えますが、ダムの下流近くに住む人達は怖くないのでしょうか?もし決壊なんかした日には集落ごと全滅間違いないわけで。
ダムの近くを通るたび、そんなことを考えずにいられない自分がいます。

道の駅 七ヶ宿

摺上川ダムを後にしたBMWは国道4号まで戻り北上、県道46号小坂峠を越えて国道113号に面した道の駅 七ヶ宿に向かうのですが、このルートはちょっと失敗でした。
市街地を抜けるルートになるので、流れが悪く予想以上に時間を取られてしまいました。福島飯坂ICと国見ICのそれぞれ目の前を通るので、高速道路を走るべきでした。料金がかかってしまいますが隣のICまでなので、大した金額ではありません。それより無駄にした時間の方が、モッタイナイ。

道の駅 七ヶ宿に到着したところで、いい加減に腹が減って来ました。しかし、今日はこれから豚丼を食うと決めて遙々ここまでやって来たので、こんなところでまともに食事を摂ってしまう訳にはいきません。

を?旨そうなイカ焼きを売ってる屋台を発見!

ここは海というより山の中ですが、とにかくイカ焼きをGET!
をを?柔らかくてめっちゃ旨いぞこれ。タレがボタボタ垂れてくるので、服を汚さないよう一苦労でしたが、ホントに旨いイカ焼きです。山で食う海の幸も悪くない。目の前に広がる七ヶ宿湖もダムによる人造湖。イカが釣れるのかな・・・いや、そんな訳なイカ。

つや姫の豚丼

そしてついに到着、本日の目的地である道の駅たかはた。しかし駐車場が大混雑で、空きスペースを見つけるのに一苦労。とりたてて特徴のない道の駅だとも思うのですが、なんでこんなに混雑してんの?

混んでいるとは言え出て行くクルマもいるわけで、なんとかスペースを見つけて無事に駐車。時計の針はすでに15時近くを指しており、さすがにもう空腹で倒れそうなので、目的の「レストラン縄文」へ一目散。

さすがに15時ともなるとレストランはガラガラで、ちょっとヒマそうにしています。窓際の席に着きオーダーすると、なんとご飯が一人前しか残っておらず、大盛りさえできないとのこと。本当は大盛りにしたかったのですが、並盛りで我慢するしかありません。

つや姫のぶた丼

ようやくぶた丼とご対面のとき。ちょっと甘めに味付けされた豚肉は、とても柔らかくて変なクセもありません。そして米は山形県のブランド米のつや姫を使用しており、肉も米も双方ともとても良い仕事をしています。過去に何度か食っているぶた丼ですが、以前と変わらぬ旨さで一安心。

米沢牛入りコロッケ

やはり並盛りでは少々物足りないので、米沢牛入りコロッケを追加でオーダー。揚げたてサクサクで、大変旨いコロッケです。こいつにソースと白米でも全然いけるでしょう。
ぜひ一度お試しあれ。

今日も一日良く走り、旨いものを食いました。ただ、ご飯が並盛り一人前のラスト一杯とは、あぶないところでした。首都圏からはるばる来たのに、売り切れでは洒落になりません。次からはもっと早い時間に来た方がいいようです。

BMWとスカイタワー41

written by 一番星☆