タミヤ製の「1/12 フェラーリ288GTO」、これはセミアッセンブルモデルと言う半完成品で、ほぼ完成に近い状態で箱に入っています。エンジンフードやタイヤなど、いくつかのパーツを自分で取り付けて完成となります。はじめから完成されているモデルカーも良いのですが、最後の仕上げを自分の手で行うことで愛着も増すというもの。
箱を開け、いざケースから出そうとするとビクともしません・・・・?良く見るとボディはケースの裏側から、落下防止のためネジで固定されています。そして更に良く見ると、説明書に記載されている始末・・・・。
強引に取り出さなくて良かった・・・。
これはダイキャストモデルではなくプラスチック製なので、無理な力を掛けると簡単に破損しかねません。取扱は慎重に。
箱から出した「フェラーリ288GTO」は、まるで新車のようにピカピカ♪この時点ではタイヤが装着されていないので、ブレーキ周りも丸見え状態。ベンチレーテッドディスクのフィンに至るまで、精密に再現されているところも確認できます。
「フェラーリ288GTO」はミッドシップエンジンのため、トランクはフロントにあります、で、そのフロントトランクを覗くと、バッテリーやらラジエターなどが配置されていることが確認できます。
トランクの中自体は完成後もフードを開ければいつでも見られますが、バッテリーに関してはカバーで隠してスペアタイヤまで乗せてしまいます。つまり完成後は滅多なことでは、バッテリーの姿を見ることはありません。そんな見えなくなってしまうトコも、妥協せず手を抜かないのがタミヤらしいですね。
そしてエンジンルームに鎮座するのは、精巧に出来た2,855cc DOHC V型8気筒ツインターボエンジン。最高出力400馬力、最大トルク50.6kg、最高速度305km/hを誇るフェラーリ製。2基のインタークーラーの存在が、ターボエンジンであることを主張しているように感じられます。
288GTOにタイヤを取り付けたところ。このホイールは実車と同じくセンターロック式で、付属のレンチでナットを締めて固定します。スポークがやたらと太く最近のスタイリッシュなホイールに比べると、もっさりした印象を受けるデザインですが288GTOには良く似合っていると思います。
バッテリーに蓋をして、スペアタイヤを載せ、工具バッグを載せ、トランクフードを嵌めてフロント周りは完成。先述したようにバッテリーが完全に隠れてしまい、二度と日の目を見ることはないでしょう。スペアタイヤには固定ベルトようなものが見えますが、実際はただ置いてあるだけ。
エンジンフードを取り付けると、こんな感じ。当然のことですが開閉可能で、完成後もV8ツインターボエンジンを鑑賞することができます。
この時点ではキャビンとエンジンルームを隔てるバルクヘッドがなく、エンジンが丸見え。バッテリーもそうでしたが、完成後に見えなくなってしまうエンジンも、手を抜いている様子がありません。この細部に拘るタミヤの姿勢が、私としては大変好感が持てるのです。
そしてバルクヘッドと運転席、助手席のシートは磁石で固定する方式となっていて、狭い場所でも苦労せずに所定の位置に取り付けできる親切設計。接着剤などは使用しないので、周囲を汚してしまう心配もありません。
完成した状態は細部まで精密で再現されていて、さすが世界のタミヤといったところでしょうか。プロポーションにも破綻などはなく、どの角度からでも鑑賞に堪える出来映え。
タミヤ製であればクオリティには問題ないだろうと思っていましたが、いざ手にとってみると想像以上の出来。そして最後に完成させるところだけ自分の手で行うセミアッセンブルという考えは、なかなか良いと思います。
模型作りを趣味とする人であれば、プラモデルのようにゼロから組み立てることも苦にならないでしょう。しかしそうでない人でも、完成させる喜びを味わうことができるのがセミアッセンブルモデル。しかも部品の取り付けが磁石というお手軽さ。
私のモデルカーコレクションでも、自慢の一台です。
【スケール】1/12 セミアッセンブルモデル
【購入価格】43,800円(税込)