異例の速さで梅雨が明け異常な猛暑が続く関東地方。そんなある金曜日、今日は仕事を放り投げ・・・休んで久しぶりに平日に孤独のドライブです。
東北自動車道を北へと向かい関東を脱出。磐越自動車道と交わる郡山JCTも通過し、福島トンネルを抜けた先の福島大笹生ICまで一気に移動。高速を下りたところにある出来たばかりの真新しい「道の駅 ふくしま」に立ち寄ってみたものの、めぼしいものは特になし。時間も早いため食事もできず、結局なにもせず撤収。
空は晴れ渡っていて一日よく晴れそう。連日の猛暑が今日も続きそうですが・・・。
この先は県境を越え山形県米沢市方面へBMWを走らせるつもり。ここから東北中央自動車道が伸びていて、米沢までは無料区間。平行する国道13号で山越えするルートもありますが、東北中央道開通以降、国道の交通量は激減しています。そりゃそうでしょう、無料の高速道路があるのに一般道で山越えする物好きはそうそういるものではありません。
だから私が行くのは国道13号。
今日は平日。週末の状況しか知らないため、もしかしたら状況が違う可能性も否定できません。そんなことを考えながらBMWを走らせましたが、やはり交通量はほぼゼロで快走。後方から迫るクルマも前方を塞ぐクルマもなく、豪快に峠を駆け上がるBMW。我が愛車 BMW 320d に搭載されたディーゼルエンジンは、その太いトルクで峠の上りなどまるで平地と同じ。
福島県と山形県に跨がる栗子峠、それを貫く東栗子・西栗子という2本の長大なトンネル。そこを抜ければ山形県、ここから米沢盆地に向かって一気に下る国道。アクセルなど踏まなくても、重力に引かれ加速を続けるBMW。
油断するとお巡りさんに怒られてしまうような速度になってしまうので、時折ブレーキを踏まざるを得ません。しかしBMW 320d に装備したMパフォーマンスの大容量ブレーキは、重力に逆らいスピードメーターの針を引き戻してくれます。
このまま国道13号を直進すると米沢市街に突入するのですが、市街地などに用はないので広域農道「ぶどうまつたけライン」へと進路変更。しかしこの「ぶどうまつたけライン」は一部の舗装が良くない、特に前半はガッタガタでサスが固めなM sportsではちとツライ。
「ぶどうまつたけライン」から国道113号を左へ折れると「道の駅 たかはた」があります。ここは以前に何度も訪れていて、レストランの豚丼がお気に入り。本日はそれをドラ飯としようと思ったのですが、食事は11時からとのこと。少々早く着きすぎてしまったので周辺を散歩。
道の駅と国道を挟んで反対側に竪穴式住居や三重塔などが見えたので、カメラをぶら下げて散策。・・・したのはいいが、あまりの暑さであっという間に退散。この強烈な猛暑ではお天道様の下を歩いていると、道路が三途の川に見えてしまいます。
猛暑から逃れるため建物内に避難。そこには以前からあったのですが、なぜかガンプラが飾ってあります。どうやら地元の人が寄贈したものらしい。道の駅にガンプラがあるなんて考えもせず、初めて見たときはなぜ?と驚いたものです。
さて、ところで食事はどうしよう・・。
レストランで食事ができる時間まで待とうかと思ったのですが、そんな時間を過ごすくらいなら別のところまでドライブした方がいい。そんなことを考え国道113号を東へ向かってBMWを走らせることに。このまま国道をトレースすれば「道の駅 七ヶ宿」があり、たしかそこでも食ってみたいと思ったものがあったはず。(それが何だったのか思い出せないが・・・)
本日は平日のため、国道113号は大型トラックなどが行き交っていると予想したものの、その予想は外れ交通量は非常に少ない。たまたまかも知れませんが、むしろ週末より快適なほど。
快適に国道をドライブしていると、道ばたに蕎麦屋を発見。この先の道の駅まで行くつもりでしたが、急に蕎麦が食いたくなりました。
電光石火のステアリング捌きで駐車場へ。
国道113号に面して位置する「山里の蕎麦 まるいち」は、お世辞にもキレイとは言いがたい佇まい。しかしそれが味があっていいのです。大資本のチェーン店と違い当たり外れがあるのが個人店ですが、その分当たりを引いたときの喜びもひとしおなのです。
期待と不安が入り交じる思いで飛び込んだこのお店、果たして当たりか外れか・・。入店したのは午前11時を少し過ぎたころ、広い店内に先客は2名のみ。メニューには天ぷらなどもありましたが、とりあえずシンプルに蕎麦のみを注文。
待つこと暫し・・・田舎蕎麦というのでしょうか、幅広で太めの蕎麦。時々見かける気がしますが、それほど多く食べたことはありません。いざ食って見ると思いのほか・・・失礼、期待した以上に旨い。喉越しが良く、いくらでも食べることができそう。
思いがけず旨い蕎麦にありつけて満足したあと再びBMWのステアリングを握り、国道を来た方向へ戻ります。少しばかり戻ったところで県道268号へシフト、そしてフルーツラインを経由し国道458号を北へ。
このときフルーツラインから見えたのが、ネット上でも時々話題に出る「スカイタワー41」という高層ビル。東京ならまだしも、田畑に囲まれた景色の中にはなんとも不釣り合い。その存在を知らず、初めて見かけたときは驚いたもの。何度見てもインパクトあります。
村山西部広域農道を経由し県道27号へ。地図を見たとき、この広域農道は国道と並行して走っているので、裏道に使われ交通量があると覚悟していましたが、予想を裏切り交通量ほぼゼロ。
なんだろう、市街地から離れた山の中でもないのに、なぜこんなに交通量が少ないの?まさか国家権力が跳梁跋扈してるとか?警戒しつつ安全運転で広域農道を駆け抜けましたが、あやしいクルマの姿は特にない。杞憂に終わったようですが、安全運転を心がけましょう。
広域農道を走行中、遠くの山にまだ雪が残っているのが見えました。いくら猛暑とは言え、山の高いところの雪は溶けきっていないよう。でもあの山、これから行く方向では・・?
広域農道から県道27号へシフトし西へと向かうBMW。ここは地図でルート選定したときから交通量は少ないと睨んでいましたが、実際に走って見ると想像以上にクルマがいません。雄大な自然に囲まれ単独で駆けるBMW、何者にも邪魔されずクルマを走らせるこの時間、私が愛して止まない孤独のひととき。
嗚呼、このままどこまでも駆け抜けて行きたい・・
この先は離合困難な隘路であることが事前の調査にて判明しているのですが、ぶっちぎりで交通量が少ないので対向車など来ないでしょう。そもそも隘路の距離もわずかに2~3km程度、そんなに問題視する必要もありません。
そんな訳で隘路区間に果敢に突入、確かに道は狭いが対向車が来ても退避できる場所もある。しかし一部ガードレールなどがなく、運転を誤れば崖下に転落なんて可能性もあるいわゆる険道。予想通りに対向車が来ることもなく、無事に通過。
その先で県道は北へと向きを変え、そのまま北上すると月山湖。
本日の「仕事ぶん投げ孤独のドライブ」の終着点、月山湖に到着しました。とは言っても別に月山湖に用があるわけではなく、ただ単にとりあえずの目的地として設定しただけなのですが。
月山湖は平日ということもあり、観光客と思しき人が数名いるだけでとても静か。目の前の国道112号を走るクルマが途切れると、聞こえてくるのは自然の音のみ。ただ相変わらずの猛暑で外にいるのがとにかくツライ・・。
なんの手加減もなくフルパワーで直射日光を浴びせるお天道様を恨めしく思いつつ、売店でコーヒーフロートを購入。独りでいるときはこの手のものはあまり買わないのですが、さすがにこの暑さとそれに伴う疲れでは甘いものが欲しくなるというもの。日陰に入って堪能したコーヒーフロートがあまりに旨く、KO寸前だった体力ゲージが一気に回復。
今日は珍しく平日に仕事をぶん投げ、孤独のドライブでした。本日はここ月山湖をゴールとし、この後は帰路につくことにします。