


昨年は耐えがたい酷暑でしたが、今年もまた途轍もない猛暑が続く日々。あったかどうかも分からない梅雨が明けた頃、飛騨高山へ一泊の短い旅を計画。行き先はゆっくり滞在することを楽しみに、年に一度お世話になる上等なお宿。
そのためチェックイン開始の15時には到着したいので、安全運転でBMWをかっ飛ばします。飛騨高山へ向かうルートは中央自動車道 伊那ICから国道361号をトレースする、いつもの走り慣れた道。今回はBMWを走らせることより、宿に滞在することが主目的。
見上げる空はアルカリ性を示すリトマス紙のように、どこまでも青い。なんにせよ、梅雨が明けたということで天気予報は連日の晴れ。少々暑いのが玉に瑕ですが、雨よりはドライブ日和であることは間違いありません。
早朝に自宅を発ったため、時計の針が午前10時を指す頃には空腹を覚え始めます。すぐ近くの「道の駅 木曽川源流の里きそむら」でなにか食おうと思い立ち寄ります。ここの食事処は午前10時という比較的早めの時間から営業しているので、早めの食事をしたいときに助かります。
こんな時間に食事をする人は希で、思ったとおりガラガラ。信州名物の山賊揚げ定食を食ったのですが、ニンニクが効いていて旨かった。





ニンニクパワーで元気百倍になったあとは、飛騨高山を目指して爆走再開。お決まりルートの国道361号をトレースしていますが、なんとなくいつもより交通量が多く感じます。梅雨が明けて最初の週末、皆さんお出かけなんでしょうか。
開田高原の標高は約1,000mほどなので、東京と比べると6℃ほど気温が低い計算になります。国道を外れクルマを降りてみると涼しいとまではいかないものの、おそらく東京よりは低いであろうと感じました。そしてなにより風が気持ちいい、吹き抜ける風はとても快適で思わず声が出てしまうほど。
川を流れる水はそのまま飲めそうなくらい澄んでいて、裸足で水遊びなんて気持ちよさそう。ここはきっと朝晩は涼しいんだろうなぁ、きっと熱帯夜なんてないんだろうなぁ。などと勝手な妄想を膨らませていますが、ここが気持ちいいのは紛れもない事実。
いつまでもノンビリしていたいのですが、先へ進みましょうか。





このまま飛騨まで直行するには時間的な余裕があります。急いだところで、どうせ時間前のチェックインはできません。それならばと、再び国道361号を外れ鈴蘭高原へとBMW M340iのノーズを向けます。
以前から地図を見て鈴蘭高原の存在は知っていましたが、実際に向かうのは初めて。ただでさえ交通量の少ない国道から逸れたため、高原へ向かう道はほぼ無人。この先にはゴルフ場や別荘地があるらしく道は整備されており、センターライン付きの2車線路が続いています。
無人のワインディングを暫く走ると目の前が開け、期待を裏切らない高原の素晴らしい景色が広がって・・・ない。そんな期待をするほうが間違っていると言わんばかりの状況ですが、それでも展望台などの開けた場所の景色は素晴らしい。
標高は約1,300mほどで下界よりはだいぶ気温が低いはずなんだけど・・・、やはり日差しは変わらず強烈で厳しい。直射日光の下では耐えがたい暑さですが、日陰に入ると吹き抜ける風が爽やか。
高原らしい景色ではありませんでしたが、清涼な風を感じることはできました。今年は異常な猛暑のせいか標高が高くてもかなり暑いのですが、通常の夏であれば涼しいのであろうと想像できます。
鈴蘭高原はぐるっと回って戻ることができるので、今後は飛騨へ向かう途中の寄り道コースになりそうな予感。





そしてチェックイン可能な15時を過ぎた頃、市内の宿に到着。すっかりお気に入りとなったこの宿、数年前に初めて宿泊して以来、年に1回ほどお世話になるのが慣例となっています。
いつもどおり露天風呂付きの部屋で、朝夕ともに部屋食。チェックインを済ませ、最初にやることは露天風呂に飛び込むこと。ここの温泉はトロみがあって肌にまとわりつくような水質。なんとなく肌がツルツルになる気がします。
そして夕食は飛騨牛のしゃぶしゃぶ。飛騨高山へ来て飛騨牛を食わずに帰るなど、あってはならない。それ以外でも飛騨地方の郷土料理や地理的に近い富山湾の海の幸など、どれもこれも絶品で思わず舌鼓。
広く静かな部屋で日頃の疲れを癒やす。毎度のことですが、この宿へ来たときはとにかくなにもしません。観光なんてもってのほか。とにかく部屋でのゆっくりとした時間の流れを楽しむのです。なにもしないという贅沢な時間を過ごすために、はるばるやって来たのですから。
それなりのお値段の宿であり、部屋数もそう多くありません。そこらへんのビジネスホテルと違って、他のお客の気配がほぼしないのです。ときどき足音や話し声は聞こえるのですが、本当に静かで誰もいない隠れ家のよう。そんなところがお気に入り。
翌朝も部屋食で調理長が腕を振るった逸品がずらり。食卓に並ぶすべてが旨くて、腹がぽんぽんになるほど食ってしまいました。朝も夜もとにかく料理が旨くて箸が止まらないのです。


連休ではない週末のため、本日は自宅へ帰らねばなりません。来た道を戻るのが一番簡単なのですが、それはちょっとツマラナイ。多少のドライブを兼ねて遠回りするのが常。このとき選んだのは東海北陸道⇒北陸自動車道のルート。
今回の帰路は一般道がほとんどなく高速道路ばかり。なぜならサービスエリアをハシゴして帰ろうという魂胆なのです。最寄りのICから高速道路に飛び乗り、つぎつぎとSAを各駅停車。普段立ち寄ることがないSAの景色は新鮮で、特に何を買うでもなくブラブラ冷やかすだけでも意外と楽しい。
上越JCTから上信越道へとシフトする予定でしたが、米山SAでなにか食って帰ろうと思い立ち、そのまま北陸道を直進。これでさらに遠回り確定。このとき米山SAで食ったブリカツ定食は、想像以上に旨かった。
そのまま高速道路を走り続けて帰宅。なんだか無駄に遠回りした気もしますが、楽しい2日間でした。無駄に遠回りしたせいで、走行距離ばかり伸びてしまいましたが・・・。
【走行距離】1014.1km
【ドラめし】山賊揚げ定食(道の駅 木曽川源流の里きそむら)
【ドラめし】ブリカツ定食(北陸自動車道 米山SA下り線)