みちのく巡る夏の旅 – 2025 後編

昨夜 宿泊したホテル、セブンズアンカレッジ能代は非常に満足度の高い宿でした。どこかの企業の社員寮だった建物をリフォームしたそうで、部屋はそのまま住めるほど広く、ホテルにしては珍しくバス・トイレが別。食事に関しても居酒屋風のメニューが多かったのですが、どれもこれも旨かった。

ただスタッフが少ないのか混み始めてからは、忘れてんじゃねぇのかってくらい料理の提供が遅くなったことは残念。その一点だけ除けば満足度が高く、また利用したいと思えるホテルでした。

いつも通り人様が動き出すより早く宿を発ち、国道7号を南へ向かってトレース。これから向かうは大潟村、そこに広がるは目を見張る光景たる八郎潟の干拓地。国道から県道54号へ折れると、地の果てまで続くかと見紛う超ロングストレート。この直線は10km近くも続き、富士スピードウェイのホームストレートも裸足で逃げ出すような距離。

長すぎる直線にどこまでも広がる水田、数年ぶりの再訪ですがこの景色は圧巻。おそらく日本国内では北海道以外の場所で、これほどの景色は見られないのではないでしょうか?

どこまで走っても終わりが見えず、距離感がバグりそうになる直線を行ったり来たり。ただ真っ直ぐ走るだけで何が楽しいのかと自分でも思いますが、他では味わえない感覚なのでなんとなく楽しいのです。

広大無辺な干拓地を縦横無尽に爆走し気持ちが満ち足りたあとは、「道の駅おおがた」でお買い物。数年前に来たときの記憶では、八幡平ポークが旨かったのですが、飲食コーナーは時間的にまだ営業開始前。これは残念ですが諦めざるを得ません。

しかし物産コーナーはすでに営業しているので、そちらでお土産を物色。こちらでも記憶から消せないものがありまして、それがドライフルーツ。数年前にとても旨かったことが記憶に残り、そのときから絶対にまた買うと心に誓っていたのです。今でも取扱があるか不安でしたが、嬉しいことに今でも売ってました。これを僥倖と言わずしてなんと言うか。

そして次に向かうは道の駅あきた港。大潟村の干拓地から大した距離はなく、国道7号を暫く走ると見えてくる大きなタワー。それが道の駅あきた港のシンボル、「ポートタワーセリオン」です。灯台でもイメージしたのでしょうか、べらぼうな高さです。

混雑している駐車場でなんとかクルマを停めて降りてみると、目の前に停泊するのは海上保安庁の巡視船。昼夜を問わず日本の海を守ってくれる船、感謝の念で頭が上がりません。対岸には大きな貨物船の姿があったりフェリーの発着もあるようなので、平日の時間帯によっては、船の往来で賑やかなのかもしれません。

シンボルのポートタワーセリオンは無料の展望台になっていて、エレーベーターで登ることができます。しかもこのエレベーター、周囲がガラス張りで足がすくみそうになるほどおっかない。高いところが苦手な妻は登らず、地上で待つ始末。展望台からの景色は良かったので、登って正解ですね。

広く人の多い道の駅ですから飲食も充実しています。時間はちと早いですが、ここいらで昼のドラめしにでもしようかと。で、選んだのは海鮮丼。海が近くで食うのは海の幸とは、我ながら思考が短絡的と思わなくもないですが、でもやっぱり食いたい海の幸。そして食ってみれば旨いのなんのって、もう箸が止まりません。期待した以上の味で、もう一杯食っとけば良かったかも。

ちなみに夕食はホテルの近くで喜多方らーめん。いつもの行動範囲にはない未知のラーメン屋さんでしたが、これがなかなか旨かった。あっさりとした醤油味で、これこそ喜多方らーめんという感じ。チャーシューも柔らかくてgood!自宅の近所にあれば、常連になりそうな味でした。

そして翌日。例によって早い時間にホテルを出発。すぐ近くに山形自動車道が走っていますが、そんなものには目もくれず。無人の国道を爆走し、目指すは月山湖。その道すがら見える景色は周囲に広がる田畑と朝日を浴びる山々。その美しい景色を見ていると、どうしてもカメラを構えたいという欲望が抑えきれません。

ルートを外れカメラを構えるべく、激写ポイントを探して行ったり来たり。しかし目で見る景色とファインダーを通して見る景色は違うもので、思いのほか良いポイントが見当たらず。ここだと思ったところでシャッターを切ってもイメージと違う・・。写真というのは難しいものだと改めて思う次第。

国道112号は山の中へと続き、気が付くと本格的な山坂道。途中、国道を逸れ月山ダムへと寄り道をしたのですが、このときちょっとした事件が発生。ダム湖の景色を写真に収めようとシャッターを切っていたところ、メモリーカードの容量が足りない旨のエラーが出たのです。こんなことは始めてです。

数日間にわたり写真を撮りまくったせいだと思うのですが、過去に同じ経験はありません。そのとき気が付いたのは、JPEGだけでなくRAWデータも保存するように設定していたこと。こいつが容量を圧迫していたのか・・・。予備のメモリーカードは持ってないし、困ったことになりました。このままでは写真が撮れません。

そのときモバイル用ノートPCを持ってきていたことを思い出しました。これにはSDカードスロットが装備されているので、データを移すことができるはず。クルマの中でモバイルPCを起動し、無事にデータ移行が完了。一時はどうなることかと思いましたが、事なきを得て良かった。

月山ダム【あさひ月山湖】に沿って南へと延びる道があり、交通量が完全なるゼロの2車線路。澄んだ青空と緑溢れる山々、ダム湖の美しい景色を眺めながらゆったりとM340iを走らせました。ワインディングをかっ飛ぶのもいいのですが、静かな道をのんびり走るのだって楽しいもの。

ただしこの道は通り抜けができません。奥に広くなっている場所があるので、そこで転回し戻るしかありません。これが交通量ゼロの所以です。あまりに人の気配がないので、野生動物などとの遭遇には要注意。

山形県を南下し旅の終わりも見えてきた頃、あとは自宅へと向かうのみ。

すべてを書くことはできずだいぶ端折ってきましたが、このあたりで今回のツーリング記録は終わりです。旅に出たのは夏でしたが、ブログ記事を執筆する時間がなかなか取れず、気が付くともう11月下旬。ノートに記録をしてあるので時間がたっても執筆にはあまり影響ないのですが、さすがに遅筆も限度があるだろうと自分でも思い反省しています。

ドライブDATA
【実走日】2025年8月9日(土)~2025年8月14日(木)
【走行距離】2433.1km
【ドラめし】みやぎサーモン漬け丼(道の駅 上品の郷)
【ドラめし】黒豚生姜焼丼(道の駅 三田貝分校)