道の駅とは
職業ドライバーや休日にドライブをする人にとって、身近な施設である道の駅。全国各地に点在し、食事や買い物あるいは休憩ができる一般道におけるパーキングエリア。
そんな道の駅ですが、クルマで遠出しない人や行動範囲内になかったり、道の駅に行ったことがない人もいるかもしれません。
道の駅の歴史はいつから始まった?
今では全国各地に点在する道の駅ですが、1991年に12カ所の社会実験から始まりました。その後、1993年に全国103カ所が正式に登録され、道の駅の歴史が始まりました。そして2021年6月には全国で1,193カ所にもなっています。
30年あまりの年月があったとは言え、よくここまで増えたものだと思います。それほど全国のドライバーから需要があったということなのでしょう。
かつて一般道路における休憩施設は、ドライブインと呼ばれていました。ですがそのドライブインは、いわゆる食堂や土産物屋であり24時間自由に利用できるものではありませんでした。しかし長距離トラックなど深夜に走るクルマだってあります。そこで24時間利用できる休憩施設として登場したのが、道の駅。
夜間は食事や買い物はできませんが、駐車場とトイレは24時間無料で利用できるため、ドライバーたちの休憩施設として重宝されています。
実際、深夜の道の駅を訪れてみると、よほど交通量のない地方でもないかぎり、必ず駐車場にクルマが停まっているものです。
鉄道でもないのになぜ駅なのか
そもそも鉄道でもないのに、なぜ駅なのか?かつて私も疑問に思ったものです。
駅とは律令制の時代において街道に設けられた、旅人を泊めたり荷物を運ぶための人や馬を集めておいた宿場のこと。おそらく道の駅は鉄道の駅に対して命名されたのでしょうが、こちらの方が本来の意味に近いことになりますね。
道の駅として登録される条件
道の駅として登録されるためには、以下の条件を満たす必要があります。
- 24時間利用可能な駐車場
- 24時間利用可能なトイレ
- 24時間利用可能な電話
- 情報提供施設
夜間は食事や買い物などはできませんが、駐車場とトイレが24時間使えるというのは非常にありがたいことです。コンビニでもトイレを借りることはできますが、買い物もせずそれだけというのは気が引けるもの。しかし道の駅は高速道路のサービスエリアと同じで、トイレだけの利用でも遠慮する必要はありません。
魅力あふれる道の駅
道の駅を目的地にするのもあり
休憩施設としてのイメージが強い道の駅ですが、探してみると個性的な道の駅もあったりします。たとえば・・・
- 美味いものが食べられる(例:道の駅ななもり清見)
- 温泉や足湯などがある(例:道の駅だいご)
- バーベキューができる(例:道の駅グランテラス筑西)
- 資料館や博物館がある(例:道の駅越後出雲崎 天領の里)
ドライブの途中で休憩のために道の駅に立ち寄るのも良いのですが、上記のようなことを目的として行ってみると面白いかもしれません。特に食堂やレストランでは、その土地の名物など美味いものが食べられることが少なくありません。
また道の駅ではイベントが開催されることもあります。道の駅しもつまでは、日光猿軍団の猿回しがありましたし、別のところではオートバイの旧車イベントもありました。そしてありがちなのが物産展。全国各地の特産品が、そのとき限りで販売されているのです。たまたま立ち寄った道の駅でこのようなイベントに遭遇すると、なんだか得したような気になります。
スタンプラリー
道の駅では毎年のように、スタンプラリーが開催されていることも特徴。各エリアに分かれていて、私も関東道の駅スタンプラリーに挑戦したことがありますが、なかなか楽しいものです。スタンプを目的に普段行くことのない道の駅を訪れることになるので、良いイベントだと思います。
しかし関東だけで180近い道の駅があり、いつしかそれだけが目的となってしまいました。結局気が付くと面倒になってしまい挫折。もちろんすべての道の駅を制覇する人もいるので、私の性格に合わなかっただけかも。
道の駅に求めたいこと
レストランの営業時間を夜まで
道の駅ではフードコートやレストランがあり、食事を楽しむことができます。しかし営業時間が昼間だけということが多く、夕食の時間には営業していないところが多いのです。全国に1,000カ所以上あるので、中には夜も営業している道の駅があるかもしれませんが、残念ながら私は知りません。
すべての道の駅が夜もレストランを営業する必要はありませんが、主要な国道に面しているなど利便性を考慮し、対応している道の駅があっても良いのではと思っています。
立地を分散できないものか
道の駅は全国各地にありますが、地図を見ると意外と同じ地域に固まっていたりします。クルマなど通らないような山奥に作れとは言いませんが、なるべく空白地帯を少なくして欲しいなと。
長距離トラックなどは道の駅で休憩することが多いので、その休憩場所である道の駅を分散することで、交通の分散ができるかも知れません。また、前述のスタンプラリーなどで、普段なら来ない人たちを呼び込むこともできるので、地域の経済効果だって見込めます。
道の駅は目的地とすることもありますが、やはり休憩施設としての性格も強いわけで、そう考えるとなるべく空白地帯をなくすことは行政に課せられた責任ではないかと思うところです。