新型M3(G80)発表

新型M3

BMWの高性能車部門のBMW Mは9月23日、新型『M3セダン』(BMW M3 Sedan)を欧州で発表した。
新型BMW『3シリーズセダン』がベースの高性能なMモデルになる。

外観の特徴は、ベース車両の3シリーズセダンとは異なる専用のフロントマスクだ。新型『4シリーズクーペ』と同様、縦長デザインのフロントグリルが採用された。

大型で直立配置されたBMWキドニーグリルは、その背後に大量の冷却用エアが必要なパワフルなエンジンが存在していることを示唆するものだ。この部分は前傾しており、縦長のグリルはフロントバンパーの下端に届きそうな大きさ。グリルの内部は、新型4シリーズクーペのメッシュパターンから、新型M3セダンでは横バーを配したデザインに変更された。

このBMWキドニーグリルが、特徴的な要素としてフロントエンドの中央に堂々とレイアウトされる。中央に直立するように配置されたこのグリルは、BMW『328』やBMW『3.0CSi』など、往年のBMWの伝説的なモデルのデザイン的特徴を取り入れ、現代的な方法で再解釈したものだという。

また、このBMWキドニーグリルは、立体的な構造のサーフェスで囲まれている。ヘッドライトの輪郭も、BMWキドニーグリルに向かっている。フロントバンパーの外縁部には、縦長にデザインされたエアカーテン用吸気口があり、幅の広さを強調している。

引用元:Response

新型M3の発表、待ってはいたが・・・

G20型3シリーズをベース車両として開発されたG80型M3が、ようやく発表となりました。・・・・が、大方の予想どおり新型4シリーズと同じ顔、巨大なキドニーグリルを引っ提げての登場でした。

この巨大なキドニーグリルは、2019年のフランクフルトモーターショーで「コンセプト4」が発表されて以降、物議を醸してきました。今までのBMWとはかけ離れたデザインには拒絶反応を示す人も少なくないようで、何を隠そう私もそのひとり。

100歩譲って4シリーズはまぁ良しとしましょう、3シリーズから派生したモデルとは言えスポーティなクーペなので、個性的なデザインもありかも知れません。

しかし3シリーズはBMWのラインナップの中でも中核を成すわけで、いくらM3とは言え少しばかり攻めすぎです。かつて中古とは言えE46型のM3に乗っていたことがあるので、ずっと新型M3には注目していたのですが、個人的には残念な事になりました。

後ろ姿は期待通りのM3

新型M3
引用元:Response

フロントマスクは別人のように変わってしまいましたが、後ろ姿は期待通りイメージしたまんまのM3。大きく張り出したリアフェンダー、迫力のある4本出しマフラーと恐らく誰もが想像していた通りでしょう。
非常に安心できるデザインで、3シリーズがベースとなっていることが良く分かります。

直噴3.0L直列6気筒ツインターボエンジン

BMW S58型エンジン
引用元:Response

新型M3に搭載されるエンジンは、S58型と呼ばれる直噴3.0L直列6気筒ツインターボ。このあたりはBMWもユーザーの好みをよく分かっていると感じます。BMWと言えば、シルキーシックスと呼ばれる直列6気筒エンジンだ、というファンが少なくないのが現実。かつて私が乗っていたE46型M3も直列6気筒エンジンを搭載していて、非常に官能的なエンジンであったと記憶しています。

かつてE92型M3でV型8気筒を搭載したこともありましたが、性能はともかく評判は芳しくありませんでした。その次のF80型M3で再び直列6気筒に戻ったので、BMWもM3と言えば直6と考えているのでしょう。

昔は直列6気筒エンジンを積むクルマは、国産・輸入車を問わず様々ありました。しかし現在ではV型6気筒に取って代わられてしまい、直列6気筒は絶滅寸前です。BMWというメーカーは、直列6気筒エンジンに並々ならぬ拘りがあるようで、この新型M3にも搭載されたことはファンとしては嬉しい限りです。

フロントマスクが気になる

現時点で判明しているのは、標準仕様とコンペティションの2グレードがあるということ。

標準仕様は、最大出力480hp/6250rpm、最大トルク56.1kgm/2650~6130rpm。
コンペティションは、510hp/6250rpm、66.3kgm/2750~5500rpm。

BMWが満を持して発表した新型M3、おそらくその駆け抜ける喜びに関しては申し分ない出来なのでしょうが、フロントマスクがどうにも・・・。
BMWのMモデルが好きな人は、見た目は通常モデルと大きく変わらないが、踏むと速いという、いわば羊の皮を被った狼的なところに惹かれた人が多いのではないでしょうか?そう考えると、やはりM3は標準の3シリーズと同じフロントマスクが良かったと思うのですが・・・。

おそらく日本人の感覚には合わないと思うのですが、BMWのお膝元であるドイツ本国ではどうなんでしょうか?嘘か誠か、中国ではこの手のデザインが受けるので市場の大きな中国を意識した、という話も耳にします。

残念ながら新型M3は、私の食指が動くデザインではありませんでした。そうなると気になってくるのは、BMW ALPINAの方。
今後はALPINAの方ばかり気になりそうです。