2017年から高速道路の一部で試行されていた、最高速度の引き上げ。
それがついに正式に導入され、一部で制限速度が緩和されるとの報道がありました。
警察庁は22日、高速道路の一部区間の最高速度を時速100キロから120キロに引き上げることを容認する方針を決めた。対象車種は普通乗用車やバスで、トラックなど大型貨物は現行の80キロ制限に据え置く。従来の試行区間に加え、2020年度中にも新東名高速の一部区間で走れるようになる。
新東名の新静岡―森掛川インターチェンジ(IC)間(静岡県)の約50キロと東北道の花巻南―盛岡南IC間(岩手県)の約27キロで既に試行されており、17年から110キロ、19年から120キロに引き上げ、安全性が検討されてきた。
最高速度の引き上げの対象となるのは、これらの区間に加え、試行中の区間を含む新東名の御殿場―浜松いなさジャンクション(JCT)間の約145キロ、東北道の浦和―佐野スマートICの約53キロ、常磐道の柏―水戸ICの約71キロ、東関東道の千葉北IC―成田JCTの約26キロの計5区間。
引用元:日本経済新聞
試行区間はこのまま継続して120km/hでの走行が可能で、新東名の区間は早ければ21年の春、それ以外はNEXCOと調整し道路標識の整備などを経て実施されるそうですが、早くしてくれと思うドライバーが多数なのではないでしょうか。
制限速度が100km/hというのは、1963年に名神高速が開通して以来引き上げられておらず、速度規制が現実に即していないという声は以前からありましたし、私もそう思っておりました。
実際、高速道路を日常的に利用するドライバーであれば、実勢速度が100km/h以上であることは知っているでしょうし、その流れに乗って走ったこともあるかも知れません。もちろん制限速度を超過することは交通違反となるので良いことではありませんが、道路の整備状況や車両の性能を考えれば、制限速度が現実に即していないという声も、あながち間違いではないはずです。
ただし今回の制限速度引き上げの対象となるのは、普通車とバスだけで大型貨物は従来の80km/hに据え置かれます。
これにより普通車と大型車の速度差が大きくなり、その結果危険が増すとの声も聞かれます。それに関しては、すでに実勢速度が120km/h程度なのだから、何も変わらないという声もあれば、制限速度が上がった分だけ実勢速度も上がるとの声もあります。しかし試行の結果では、実勢速度に変化はなかったようです。
そうは言っても、おそらく速度違反の取り締まりも強化されることになるでしょう。特に制限速度が120km/hから100km/hに変わる地点が要注意。
速度超過は言い訳の余地のない交通違反なので、取り締まりが強化されたところで文句を言うのはお門違いですが。
なんにせよ、一部区間とは言え制限速度が引き上げられることは歓迎すべき事と思います。あとはドライバー各個人が安全運転をして、再び制限速度が引き下げされることのないよう、気をつけましょう。